アレを見つけたのは何時だったのか、
貯蔵庫のエネルゴンが、大変微々たるものだったが不審な減り方をしていた。減り方を見て小型のトランスフォーマーの密航者だろう。
ただちに船内をスキャン。だが金属生命体の気配を察知できず、ステルス機能を使っていると判断し、ドローンも含めてロックダウンは自ら船内をくまなく探った。
スパイ活動であるなら、直ちに破壊、また密航目的なら宇宙空間に放り出してやろうと、宇宙空間を漂う船内で気を引き締めながら、一歩、また一歩ゆっくりと探索した。
そしてアレを見つけたのだ。





「なんだ貴様は」
「ん、ナニ?……」
格納庫の隅で女が、いや外見年齢から判断すると娘が横たわっていた。黒髪にオークル系の白い肌、東洋系の顔立ちと姿をして、手には盗み取ったと思われるエネルゴンを持っており、小さな口でゆっくりとかぶりつき、摂取している。
ありえない。ありえない光景だった。なぜならその娘は有機生命体、それも人類と呼ばれる種族であるのだから、
最初その姿を見た際、プリデンターかと判断し、即座にスキャンしてみると何度やってもブレインが人類と判断した。
この船内はおよそ人類が生存できるはずがないのに、目の前の娘は摂取できるはずがないトランスフォーマーのエネルギー、エネルゴンを摂取して、生きているのだ。




「……おまえはいったいなんなんだ…」
「……」
「……とりあえず、また寝るよ」
食べかけのエネルゴンを投げ捨て、ごろんと再び横たわる娘。
なんてだらしない。いやそんな場合ではない、ロックダウンは威嚇射撃としてか、娘の少し離れた左にあるコンテナに銃を撃ち、質問に答えるよう圧力をかけた。
そんなロックダウンをあざ笑う如く、娘は背を向け、細い腕をだし手だけをひらひらと降った。
どうぞ、ご勝手にという意味であろう。


「…警告はしたぞ」
「…」
少々負傷しても構わないだろう、どうせ用が無ければ虫けらなど殺せばいい。
そう思考を切り替え、銃の標準を今度は娘の近くの、先ほど壊れたコンテナの破片に中てる、これを打てば、少量だが十分すぎるほどのダメージを与えられるだろう、侮辱した罪を払わせようと、
試らない無く、破片を打てば予想通り四方に砕け散り破片が娘の柔肌に刺さろうとする。
だが、その破片は突如進行方向を無視し、肌まで10cmと行ったところで壁に当たったように跳ね返されてしまった、不快な音がしたような気もする。



「バンバンとうるさいな、寝かせてよ」
「ーーな、なんだお前は」
「巴」
「なにが」
「巴よ、私の名は巴。字はこれで合ってたかな」
宇宙空間で異質な存在に出会ってしまった。しかもぐうたらな、
再び眠りについたその娘はどうすることもできずにただ、立ちつくし、対策を練るためロックダウンは去った。
彼が感じた初めての生物的恐怖であった。








宇宙的恐怖ニートとロックダウンさんの話。
この後なんだかんだで働けニート状態になります。
にしても夢変換が無いに等しい。