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「…おーい」
…誰かに呼ばれているような気がするけどまだ起きたくないんだ。も少し寝かせて。
「おーーい!」
なあによ。うっさいなあ。
「おきてよー!」
もう…。
誰かに呼ばれたような気がして目を開けたとき、目の前には子どもくらいの大きさの赤とクリーム色のワンピースを着た女の子がこちらを心配そうに見つめていた。
その後ろには色とりどりのワンピースや、ズボンなどを着たこれまた子どもぐらいの大きさの男の子や女の子が多くいた。
「大丈夫…?」
「だ、大丈夫…。」
これはどういう状況なのだろうか。自分の腰くらいの大きさの子たちばっか。
「良かったぁー!私が通ったらあなたが倒れていたから…びっくりしたんだ。」
「あ、ありがとう。わたしもちょっと良く分かっていないんだけど…ここはどこ?」
「ここ?ここはフリッテーツ。イーツェス大陸の中にある国だよ!」
そう言って教えてくれたが、自分にとって聞き覚えのない国名、大陸であった。しかも、今いる場所は自分が覚えていないだけなのかな?とおもってしまう…。
「そうそう!自己紹介するね!私の名前は、リーリア。一応りんごなんだよー!」
テ、テンション上がられても…良く分からないけどスルーしていいかな…。
実際はそういわれて固まってしまった。
なぜなら確実に日本、地球ではないことが確定してしまったからである。私の最後の記憶は地球でベットの上でぐっすり寝るところだったはずだ。しかし、今は自分をりんごだとかいうリーリアと言う女の子が目の前にいる。
「…本当に…」
「ん?」
「いやっなんでもない」
とりあえず、ド定番かもしれないけど自分のほっぺをつまんでみた。
「な、なにやってるの!」
「い、いたい…。」
ほっぺつまんで痛かった。これは多分夢ではないのだろう。しかし現実となればどうすればいいのだろう。
「なに自分でつまんでるの!?そんなことやったら痛いの決まってるじゃん!」
いやっ。まず理解不能なことが起こったらいろんな人が同じことをすると思いますが…
決して自分だけがおかしいわけではないのであろう。
「なんでつまんだの?」
「なんでって…それは…その…」
「まあ、言いたくないんだったら言わなくていいや。」
私はこんな調子で続いていく会話に少し疲れていた。今までの調子でわかるかどうかはわからないが、少しだけ精神年齢が低いのであろう。会話の長さがまちまちになっていたりする。
「そうだ!お姉さんの……………なかった!」
上手く聞こえないように感じたがいきなり耳でも悪くなってしまったのだろうか。
いや。いきなりなる事はあるにしても予兆もなくなるのはおかしいだろう。
「ごめん。あまり聞こえなかったからもう一回言ってもらってもいい?」
「もーしょうがないなー。あなたの……前ってなに?」
相変わらず文字が少し聞こえない。
「もお!お姉さんのお名前ってなあに?」
そう聞かれた瞬間目の前が暗くなり始めた。
「私の名前は………。」
最後にリーリアたちの笑った顔で“またね”という言葉が聞こえたのを最後に私の意識はなくなった。