「クスリ、あるから飲みな」
「…飲んだって、どーせ効かないですもん」
「ヒート鎮めるためじゃない。周りのアルファを誘発しないようにフェロモンを抑えるためのクスリ」
「…元々、フェロモンだってほぼ無いに等しいのに」
「はあ、鈍いのも玉に瑕だ。自分で気づかない?最近のうさ、本当に魅力的なんだよ?オメガだってことを抜きにしてもね」
「そんなの、自分で…わかんないですよ」
「学園の男達がほいほい寄ってくるのが何よりの証拠だ。…いいから飲みな、早く飲まないと怒るよ」
「う、の、飲みます」


「…ん、んく。…っは、飲みました。 …おこって、ますか?」
「怒ってない」
「…うそ、言い方、つめたいです」
「…多少、イライラはしたけど」
「ほら、やっぱり…。おれのこと、きらいに、なりますか?」
「そんなことあるわけないでしょ」
「…いいんちょうは優しいから、そういう風に言ってくれるだけで、ほんとは、こんな、ヤることしか考えてないような、オメガのおれなんて。…ぜったい、嫌われた」
「こら。勝手に自己完結しない。それにどこ行くつもり、話はまだ終わってない」
「いいんちょうに、嫌われたら、俺、もう…」
「嫌いになるわけないって言ってるだろう、…そんなに俺のこと好きなくせして、なんで他の男寄せ付けんだか」
「…?、今の、声小さくて、聞こえなかったです」
「わざと聞かせないようにしたの。…クスリ、馴染むまでこの部屋から出ないように。…馴染んだら、これ持って俺の部屋に先に行って待ってな」
「…かーどきー…」
「失くさないようにね。…もう二度と他の男に色目使う事のないようお仕置きしないといけないからな」
「っ!はやく、!待ってます!」



薬配達成功√end




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