「“おにいちゃんといっしょ”の時間だよ〜。それじゃあゆき君、今日もおにいさんと遊ぼうか」
「昨日は王様ごっこしたでしょ、その前はおうまさんごっこしたでしょ、今日はなにして遊ぶの?」
「そうだなあ、お絵かきはどう?」
「えーっ、女の子っぽくてやだあー」
「そ、そう?じゃあお歌は?」
「いーーやーーだあーーっ」
「ゆ、ゆき君泣かないで…っ、困ったなあ…。んー、ゆき君が決めて?なにして遊ぶ?」
「…ままごと」
「え、おままごと?それでいいの?(その遊びも女の子っぽいような…)」
「おれが旦那役で、きょうちゃん妻役」
「…僕女役なの?」
「そう!きょうちゃんは俺の奥さん!今からおれ仕事からかえるからきょうちゃんお出迎えしてね。…ガチャ、ただいま」
「(ドアを開ける音まで…)お、おかえり」
「…」
「……」
「………」
「……?」
「なに黙ってんのきょうちゃん!奥さんなら『ごはんにする?お風呂にする?それとも私?』って聞かなきゃ!」
「えー…そんなのどこで覚えてきたの…」
「いいから!はやくゆって!」
「ごっ、ごはんにする?おふろに…」
「きょうちゃん!」
「…おふろにす、」
「きょうちゃん!」
「…ゆき君あのね」
「きょうちゃんきょうちゃんきょうちゃん!」
「ゆき君が僕のことをご飯よりもお風呂よりも優先してくれて嬉しいんだけど、どういう意味か分かって言ってる?」
「わかるよ!遊ぶって意味!」
「ゆき君…っ」
「わっ、いきなりぎゅってしたらく〜る〜し〜い〜」
「明日も遊んであげるね」
「? 明日だけじゃないよ!これから先ずっとだよっ」
「もちろんだよ。かわいいなあもう。…今日の“おにいちゃんといっしょ”はここまでです。それではまた明日〜」
「また明日〜」



BANGUMIHYO ni modoru