𝐾𝐼𝑆𝑆 𝐾𝐼𝑆𝑆 𝐾𝐼𝑆𝑆




「…………」カイザーに睨みを効かせ、十分に距離を取る。
「…………意味がわからない」なんでそんな不機嫌なんだ。早く機嫌直せと諭してくる。
「不機嫌じゃない。不可解なの」
「何が」
「…………キス、多くない?」この前だって……と徐に口を開く。

──スタスタ…𝐾𝐼𝑆𝑆…スタスタ──

「なんか通り魔みたいだった。通り魔キス魔」
「随分な言い方だな?」
「する必要のない場面だったじゃん。私洗い物中だったよ。家事中。イチャつきチャンスじゃなかったでしょ。あのタイミングは一般通過カイザーでいなよ」
「あのなあ」カイザーが呆れたように口を開く。
「鈴だって散歩中に野良猫と会ったら触ろうと試みるだろう?散歩中の犬にだって声をかけるだろうが。一般通過してないじゃないか」
「エッ、アッ、でもそれは違くない?」
「そもそも鈴も悪い。俺は元々こんな男じゃあない」
「そうよね。あなたゲルマン系よね。でもラテン系も少し入っているんじゃない?」この間のデート前だって……と回想に入る。

「今日デート中キスする?」
「は?」
「キスするなら毛穴抹殺するからさ、ちょっとメイクの時間ほしいかも」
「外じゃあしないんじゃないか?」
「おけ」



「お待たせ!」
──𝐾𝐼𝑆𝑆──
「キスしないって言わなかった?!」
「外ではしないって言った」
 屁理屈……とギロリと睨みつけるもカイザーニヤリ。得意げに上がった口角がいつもより血色よくて私もクスリ。
「そもそもなんであんなこと聞いたんだ?」
「カイザーとキスする女の気持ち考えてほしいな?」
 本当にいいから、顔が。蛙化されても辛いし。
「毛穴用下地使えばよかった」
「毛穴なんて見てる暇ないから安心しろ」
──𝐾𝐼𝑆𝑆──

「甘すぎでしょ。砂糖吐きそう」
「砂糖で甘〜くなった口を食べてあげような〜」
「うわ、ちょっ、もー!!」
──𝐾𝐼𝑆𝑆──






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