その子に出会ったのはだいぶ前の話だ。ARMAという生物兵器には様々な見た目のものがいて、それぞれ特化するものが異なっているのだ。人間に近い見た目も遠い見た目もいる。その子もその中の一人であり、私は最初その可愛らしい見た目に少し驚いたほどだ。
暇を持て余し、部屋を出て建物内を散歩していた。途中、彼女に教えてもらった飲み物を購入してふらふらと歩く。口にするとそれはしゅわしゅわと甘いものを弾けさせてくれる。
「あ……ラズ」
ちょうどその“彼女”を見つけて声をかける。彼女はその声に反応して私の方に向いた。
「ブルーちゃん」
「何してるの?」
「お散歩かな」
空いていた席に座るとラズもふわふわと漂って隣にきた。私の持っている飲み物をじっと見ているようで、こんなことなら二本勝ってくればよかったと後悔した。
「飲む?」
「いいの?」
ラムネ瓶を受け取った彼女はごくごくと飲むと炭酸を感じたように顔をすぼめた。その顔が少し面白くてふふふ、と笑った。
「笑った」
「うん」
「ブルーちゃんも笑うんだね」
「……うん」
ちょっと恥ずかしくて上を向く。空を見上げれば、ラズに言われた自分の瞳の色のことを思い出させる。私が初めて綺麗だと思ったものを、今度はもっと綺麗で大きくて素敵なものにしてもらえたのが少し嬉しかった。
「ラムネ瓶、持って帰ってもいい?」
「え? うん、いいけれど」
「よかった。これはラズの色だから」
ラズールちゃん @nuiguru_
部屋にはラムネ瓶が飾ってあります