▷ もっと傷ついてよ(雪兎)
※ attention
こちら管理人の趣味が炸裂しまくっている話です。
雪兎がもしこんなだったら、って妄想してたら出来ちゃった問題作です。
ベタですがねっとりといやーな感じの雪兎がいます。裏とかじゃないんですが(あっでもいずれシリーズ化させて裏とかもやってみたい)雪兎の性格が原作とは掛け離れていると思われるので、イメージを崩されたくない方は急いでUターン。ガチでUターンお願いします。
いつも優しくて笑顔が素敵でほわほわした雪兎はここにはいません。
原作を読んでいると(特に9巻からは)、雪兎ってなんとなく心のどこかで常に何か奥深い何かを感じているようにみえて。天然だけど、あんまり口には出さないけど、本当はたくさんのこといっぱいいっぱい考えてて、自分なりの思いがある、そんな人なのかな、と。
ダメなところがまったく見当たらない雪兎にも、きっとダメなところがあるに違いない。いや、というか人間誰しもダメなところが絶対にある!(雪兎って人間だったっけっていうのは無しで)
苦情は受けつけておりませんので…それでも良いですという方のみお進みくださいませ。
↓
知ってるよ、ぼくのことが好きってことくらい。
ぼくも君のことが好きだから。いつも君のことみてたから、わかるんだ。
でもそれならどうして、休み時間のときなんかにクラスの男子とおしゃべりしたりするのかな?ぼくに話しかけたらいいのに……恥ずかしいの?
ねえ、もっとぼくに、話しかけて?
「この前は悪かったな、急に」
「いいのいいの!全然問題なかったから」
まなみと同じ委員会の長澤。ちなみに2人は小学生の頃からの同級生。
長澤はこの前あった委員会の会議に、自分のクラブの出場する大会が重なってしまっていけなかった。
クラスを代表して2人が出る会議にまなみが1人で参加しなければならなかったことを謝っているらしい。そのあとも会話を続ける2人はすごく楽しそうだ。
おもしろくない。
「月城君がかわりに会議にきてくれたから…」
「月城?」
長澤は微かに眉間にしわをよせてぼくのほうを見る。
1人で会議に出るつもりだったまなみをひきとめたのはぼく。長澤のかわりに出るよと言ったらまなみはとびきりの笑顔で「いいの?」と言った。
長澤ったらまなみを見てるのは君だけじゃないのに、自分は幼なじみだから特別な存在だなんて油断してたんだろうね。
「森下って小学生の頃からいっつも委員会に入ってたよなー」
「わたし何回も長澤君と同じ委員会してる気がするんだけど」
「だってわざとだもん」
「え?」
長澤は明るい性格もあってか人気があるし、本人もそれを自覚してる。だから自分の魅力を知ってる。そうやってまなみを振り向かせようとしてる。
「実は俺、お前のこと狙ってんだよ」
「知ってるってばー」
2人は普段からこういう冗談を言いあってるから、本当に付き合ってるんじゃないかなんていう噂がよく流れる。もちろんただの噂。
ただ、長澤は本当にそうなればって思ってるんだろうね。
まなみは可愛いから男子からの人気が高い。
ほら、いま笑ったみたいにそうやって笑顔をふりまいて、男達を勘違いさせる。
「小悪魔」
「……誰のこと?」
「まなみ」
となりにいた桃矢がぼくと同じほうを向いてつぶやいた。
「しかも無自覚」
そう、当たってる。
「お前もそんな小悪魔に惚れた馬鹿」
「ぼくは、馬鹿じゃないよ」
他の奴らと一緒にしないで。
「まなみ」
長澤と話していたところに近寄ってまなみの肩にそっと手を置く。そうしたら少し恥ずかしそうにするまなみをみて、眉間のしわを濃くする長澤にぼくは偽物の笑顔を向ける。ぼくの偽物の笑顔に長澤も微笑みかえしてはくれるものの、彼の笑顔も偽物だってわかる。
そんな笑顔のままぼくはまなみに話しかけた。
「きょうオープンしたあのお店、行かない?」
「この前言ってたところだよね?」
「うん」
「行きたい!」
まなみの笑顔をみて長澤の表情はゆがむ。必死に自分の感情を隠そうとしているのがバレバレだね。この笑顔はぼくにしか見せない笑顔。
君は知らないでしょ?
当たり前だよ、まなみはぼくに惚れてるんだから。
「いまからすっごく楽しみ!」
「ぼくもだよ」
まなみの特別な笑顔を見せつけてやるんだ、こうやって、「あきらめろ」って言うみたいに。
念のためにもう一度言おうか、まなみはぼくに惚れてるんだ。
君もまなみをみてるんだからわかるよね、それくらい。ぼくとまなみが恋人同士になるのも時間の問題だから、もうまなみに近寄らないでくれるかな?
すごく邪魔なんだよね、君って。
もっと傷ついてよ
(違う人を好きになればよかったって、後悔させてあげる)
(どうしてお前は月城のことが好きなんだ)
(俺は、こんなにもお前のことが好きなのに)
(くるしめばいい)
長澤を苦しめようとする雪兎さん好きです。雪兎いい子過ぎるから悪い事考えてる雪兎さんがみたかった。title by 確かに恋だった
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