▷ あなたの温もり独り占め(月 )
わたしは隣に立っていた
ケロちゃんがいつも言っている通りのあからさまに機嫌の悪そうな
特に今、すごく機嫌が悪そう。
「何だ、まなみ」
わたしの熱いまなざしが気になったのか
「……寝起き?」
「違う」
きいてみたらあっさりと即答されてしまった。
「なーんだ、違うの」
「ああ」
いつもとかわらない素っ気ない会話。まあ、愛想が良い
そこで会話は終わってしまって、
それから静かに
「何だ」
これで照れたりしてくれたら可愛いのに、またあっさりとかえされた。しかもさっきと同じ、「何だ」って。
でも離してくれとは言ってこなかったのがうれしい。
「落ち着くの、こうしてると」
「…………」
今のわたしからは見えないけれど、きっと
そんな何も言ってこない
「もういいよ、ありがとう」
数分たって、
「?」
わたしは反射的に顔をあげて
「……
少しの間沈黙が続いてちょっと気まずいななんて思っていたらようやく
いったい何て言ってくれるのか。
「離れなくていい」
どういう意味の「離れなくていい」なんだろう。
わたしの疲れた体を気遣ってくれたのか、それとも
「そのままでいろ」
この際どっちでもいいけど、わたしは勝手に後者だと思っておく。
「嬉しいな、そう言ってくれるの」
たぶんもう返事はしてくれないだろうけどわたしはそう言って、
あなたの温もり独り占め
(こんなにも好きなんだから、いいでしょ?)
なんかだんだん文章の意味がわからなくなってきたようわわわわ……はじめての
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