納得の、
現れたタイタン(コモタン)に対し驚かなかった昴は、軽々と自分が外見を作り替えたのだと言ってのけた。
器用に何でもこなしてしまう昴の才能を知っているだけに、遥は苦笑を漏らすしか出来ない。コモタンと名付けられたその物体がどの少女をモデルにしているのかは一目瞭然である。
昴の少女への思いを理解するのに、時間は掛からなかった。
「…そういうこと、か」
「遥?」
小桃に胸ぐらを掴まれながらも、小さく呟いた遥の言葉を耳に入れた昴は遥を見た。
やけに納得した表情。
であるにも関わらず、とても切なく今にも涙を流しそうな表情。
どうしてそんな表情をしているのか、今すぐ問い質してしまいたいが、そんな昴の気持ちを余所に男が叫ぶ。
行け、という合図と共にタイタン(コモタン)の目から光線が発射される。間一髪のところでかわす昴と小桃は、タイタン(コモタン)を倒す術を話し合う。
弱点などなくとも昴には脅威にもならないことなど、遥には分かっていた。昴の余裕綽々の態度を見ても、それは歴然としている。
「死ねー!!」
「……危ない!!」
話している二人に向けてタイタン(コモタン)は光線を放った。男の叫び声とほぼ同時に放たれた遥の声に、昴は反応し小桃の腕を引く。
先程より大きな音を立てた光線は、見事に床にクレーターを作った。ギリギリの部分で座り込む昴と小桃を見付け、遥は息を吐く。どうやら二人に怪我はない様だ。
立ち上がろうと足に力を入れた遥は走った痛みに顔をしかめる。よく足を見てみれば、踏み出そうとした右足からは血が流れている。痛いわけだ。他人の心配をしていて自分が怪我をするなんて、初歩的なミスをしてしまった。
足から視線を上げると、遥を見ていた昴とバッチリと目が合う。
顔は笑っているが、目が笑っていない。
ひくりと、遥の口が動く。
「とってもいい悪役っぷりだねー。だけどして良いことと悪いことの区別もつかないなんてね。
…そろそろあきたよ」
昴が右手の手袋を外す。
その瞬間、昴の魔力が右腕に集中する。
人狼(ライカンスロープ)の力を解放した昴の力は圧倒的で、襲いかかってきたタイタン(コモタン)を軽々と部屋の壁一面ごと破壊した。
to be next...
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