出逢いへのフラグ


「アメリカ人、なら……アメリカに行けば、お兄さんに会えますか…?」


「わたし、…アメリカで有名になるっ…だから、」


「お兄さんと、また、会えますか…?」



少女が小さな決意を吐き出したら、目の前の男は、笑った。

そして、口を開く。


「――――」



*



「……ゆ、め?」


昔の、まだ10歳にも満たない頃の懐かしい思い出だ。
自分の道を決めた日、一つの出逢いがあった日の。

アメリカに来て、だがあの時の男性とはまだ会えていない。
まだだ。
自分はもっと有名になるんだ。
そして――


初音は身体を思い切り伸ばし、立ち上がる。
今日は休みだ。必要な物を買いに出て、そして、次の仕事の準備をしなければ。


「よし!」


気合いを入れて動き出す。


とある事件の起こる、朝の出来事だった。





20160930
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