↑old new↓

【OP】「私としてはよかったっスよ、若様がここに堕ちてきてくれて」じゃなきゃか会えなかったっスもんねー。ソファーでうたた寝をし、魘されていたおれの髪を撫でてそいつは笑う。嫌味とかじゃなくて、きっと本心だろう。付き合いが長いからこその言葉。そうかよ、そう返してもう一度目を閉じた。

【携帯獣】自分らしくしてていいんだよ。進化する前もした後も彼女は私を優しく撫でて笑う。見窄らしいと罵られていたのに、進化してからは掌を返したように私を美しいと言う回りの人を嫌悪していた優しい彼女。甘えるようにぴとりと寄り添えば、温かい彼女の体温が伝わってきた。

【青エク】綺麗だなんて言わないで、綺麗なのはあなたなの。私は綺麗なんかじゃない。こんな、穢された色なんて嫌いなんだもの。

【携帯獣】もしも、みんなに会えたならもう一度旅をしよう。知らない土地を時間をかけてじっくりゆっくり歩いて行こう。いつか離ればなれになっても、みんなを思い出せるように、みんなが思い出せるように。私は先にあなたたちを置いていくから。

【海賊】私にとってはいつまでも大きなあの時の男の子。私なんかでいいのなら傍にいてあげる、甘やかしてあげる。もうきみは私の背を年を追い越してしまったけど、いつまでもきみのおねえさんとして振る舞ってあげよう。

【逆裁】女の子なんだから、って何回も言われた。ドロドロに汚れるまで捜査するな、証拠なんてないんだから諦めろ、そんなことを悪意のこもった感情で何回言われたか。でもさ、知らないでしょお!ツンツン頭の弁護士さんとヒラヒラの検事局長は絶対そんなこと言わないんだよ!

【WT】私の名前をしつこいくらいに呼んでいた先輩が目を覚まさない。まわりの人たちは泣いていて、中には縋りつく人もいて。先輩は目を覚まさない。胸が上下しない。きっとその胸にあるべき器官がないのだろう。先輩が目を開けない。なんで、どうして。「木虎、彼女はもう……」嘘よ、そんなの。

「木虎ちゃん」 聞き慣れた彼女が私の顔を心配そうに覗き込む。ロビーでうたた寝をしてしまっていたらしい。……嫌な、夢?「大丈夫?疲れてた?ジュース飲む?帰る?送るよ?」私に世話を焼く先輩は私の隣に座った。いきてる。動いてる。ちゃんと目を開けて、私を見てる。

何か飲み物買ってくるよ、とすぐに席を立つ先輩の腕を思わず掴んだ。その拍子に私の肩にかかってた見覚えのあるパーカーが落ちる。これは、先輩の。彼女はきょとんとした顔をした。「どうしたの?」「あ……」「……一緒に行こっか。寒いから温かいのがいいかな?」優しく笑って私の手を繋ぐ。

いなくなるのでは?と思った。嫌な夢なんて見るから、先輩が目を覚まさないなんて、嫌な夢見るから、怖くなって。「甘いものの方が落ち着くと思うからココアでいい?」私の手を引いて先輩は歩く。手は冷たいけれど、ぎゅっと握ってくれてる。「木虎ちゃん?」なかなか答えない私を振り向いて笑った。

「大丈夫だよ。今は一緒にいるからさ」不安そうな顔してる木虎ちゃんを置いてかないよ。なんて言ってはにかむ。「……知ってます」先輩が私を置いていかないって知ってます。そう答えると彼女は優しく笑って繋いでた手の指を絡めた。冷たい。「私は木虎ちゃん大好きだから置いてかないよ」

「知ってます」私も、嫌いじゃないです。小さく、本当に小さく呟いた言葉が届いたかわからないけれど嬉しそうな顔の彼女を見て、あの夢を忘れることにしよう。

【レイ逆】もしもよ、ベーゼラがいなくならないのなら自分たちの魔法でこんな街を焼いてしまってもいいかなって思うの。私にはマーダラがいればいいもの。

【携帯獣】進化方法を知って、実践して、ほんとに進化した時はなぜか涙が止まらなかった。彼女はおろおろしたように、でも優しく私に寄り添って。ごめんね、私はあなたのトレーナーなのに一度でもみすぼらしいって思ってしまった。そんなことないのに。こんなに綺麗なのに。ごめんね、ミロカロス。


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