「ギルさんがそのままぷくぷくに太っても納得はしますね、そうやって甘いもの食べてますし」
「さり気なく失礼だな貴様」
だってギルさん、私が作ったケーキ完食じゃないですか……3つも。
衛宮くんの家に差し入れるホールケーキを箱に詰めて冷蔵庫に入れた。
自分のおやつに残しておいた分を切り分けて置いておけば、ギルさんがつまみ食いのように食べていく。
感想が辛口というかなんというか……いや私パティシエールじゃありませんし……ただのお菓子作りが趣味な女子高生ですから。
紅茶とコーヒーどっちにするかティーバッグとコーヒー豆を持って言えばしかめっ面でティーバッグを差した。
珍しい、大体いつもコーヒー選ぶのに……ティーバッグは好きじゃないって言ってたのに。
「お前が豆を挽くと薄い」
「あ、はい」
「それに我はそのティーバッグに金をかけてるのを知ってるからな!」
ちっ、バレたか。
コーヒー飲めないからつい手抜きしちゃうんですごめんなさい。
ワインとかお酒とか言い出さないだけいいのかもしれない、私未成年ですし。
やかんを火にかけてティーバッグを包装の中から取り出す。
ちょっとバニラっぽい甘い匂いがするこの紅茶は時計塔に行ってる両親が送ってきたやつだ。
高いところを見ると私を冬木に置いてったのを少し申し訳なく思ってるらしい。
大丈夫、あなたたちの娘は今日も英雄王にケーキとお茶を振る舞ってます、辛口評価されるけど!!
「むしろ肥えやすいのは貴様だろう。部活とやらにも入らずまっすぐ帰ってきては厨に籠って菓子作りではないか。湯浴み後も目方を測っていたな」
「なぜギルさんが知ってるのか……!ていうか最後の通報案件!!言峰さん!言峰さあああん!!」
「喧しい。ちなみに綺礼も狗も知ってる」
「私の超重要な秘密事項!!レディーが体重測ってるのは口にしないでよ!」
「レディー……?」
何も言ってるんだこいつは、みたいな顔してるけどその顔したいの私だから!!
やかんがしゅんしゅんと鳴るのを聞きながら火を止め、マグカップにティーバッグを入れてお湯を注ぐ。
程よい色になってからティーバッグを取り出してギルさんに渡した。
あーこの甘い匂い好き。
「だから肥えるのだろう」
「台無しか!」
ケーキをぺろりと食べて紅茶も美味しくいただきました。
今度はどんなの作ろうか。
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