「若様は保育園でもしたいんスか?」
ここ最近思ってたんだよねー。
新しいピアスをつけながら呟く彼女の言葉におれを含めた幹部たちが戦慄しただろう。
最高幹部たちは爆笑。
いや、確かにチビっ子共が増えているとはいえ、思ってもそんなことは……
そもそもそんな言葉は名前さんだから穏便に済むのであってだな。
「まあ保護者が安心して預けられるような保育園にはならないっスね」
ちゃんとピアスをつけたのを触って確認すると、「グラディウスどう?似合ってる?」と彼女はおれに声をかける。
そうじゃない……ことの重大さがわかってない……!!
ちらりと若に視線を向けると、笑顔。
笑顔だが、あれはカチンときてる時の笑顔。
それを知ってか知らずか、スルーしてピンクゴールドのピアスを差す名前さん。
最高幹部が相変わらず腹筋捻じ切れんばかりに爆笑しているのに、おれたちは笑えない。
笑えない、本当に。
とりあえず「似合う……」と返せば満足そうに名前さんは笑った。
その瞬間、若が彼女の頭を鷲掴み、そして思い切り力を入れる。
「フッフッフ!!喧嘩売ってんのはこの口かァ!?」
「にゃにふんしゅか!!いひゃいいひゃい!」
ついでに空いてる手で頬を掴み、ぎりぎりと引っ張った。
また始まった……ハラハラしながら見守るが、本人たちは少し楽しそうに見える。
初めてこんな光景を見たときはビクビクしていたが、慣れとは怖いな。
名前さんはなんでも若が幼い頃から共にいる家族のようなものだとか。
年齢は若より上で、なのに外見は変わらない。
悪魔の実の能力者なのかもしれない。
あまり多くを語らないのだから、無理に聞けない。
「事実を言っただけですううう」
「てめェな……!」
ああいう軽口は、おそらく仲の良い証拠だろう。
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