「名前さん、あなたのポケモンの回復が終わりましたよ」
「ありがとうジョーイさん。…………あの、ヒノアラシは……?」
モンスターボールを5つ、腰のボールホルダーに付けてジョーイさんに聞くと「会う?」と笑顔を浮かべた。
案内してくれるというのでそれに着いていく。
元気になったのかな、せめて元気な姿を見てから次の街に行こう。
ヒノアラシを心配していたカメールをボールから出して、手を繋ぐようにして歩く。
クゥクゥとどこか嬉しそうなカメールに笑みが溢れた。
そうだね、最初に見つけて今日の朝まで近くにいたもんね、気になるよね。
「ヒノアラシは元気になったんですけどね、ただ……」
「ただ?」
「…………警戒してしまって、威嚇するんですよ。どうやらトレーナーに捨てられてしまったみたいで」
「え……」
すてられた。
だからあんなところで雨に打たれていたのか。
キュッとカメールが私の手を握り返して困ったような顔をする。
大丈夫だよ、大丈夫。
ラッキーの待っている部屋の前、その扉を見る前に思わずラッキーに釘付けになった。
…………え?なんか、ラッキー煤けてない?
「ラッキー……」
そんな悲しそうに鳴くなよ何があったのか大体わかったよ。
ジョーイさんが苦笑してラッキーにたまごうみ≠指示する。
体力はあるもんね……それにしても、そんなに警戒してるのか、そのヒノアラシ。
ジョーイさんとその部屋に入ると、手を繋いでいたカメールが指示もなくみずでっぽう≠放った。
なぜなら、私とジョーイさんにひのこ≠ェ迫っていたから。
「クゥ!」
「ヒノッ!」
「ありがとうカメール。でもあまり怒ってやらないで」
人に怯えてるみたいだから。
それにしても、ひのこ≠ノしては威力があったなぁ。
元々優れているのか、それとも前のトレーナーがここまで鍛えたのか。
以前出会った新米トレーナーのヒノアラシも優れていたけど、ここまでひのこ≠フ威力は強くなかったぞ。
ヒノアラシは寝てたであろうベッドから下りて炎の毛を逆立て、一方で私と手を繋いでいたカメールは私の前に立って、互いに牽制する。
「野生に帰す……と言っても野生のヒノアラシなんて早々いないからどうしようかなと思ってるんです。いつまでもここでは見れないし」
それは言外に私に引き取ってほしいってことかな。
まあ、手持ちの枠は空いてるから構わないけど。
それにはゲットしなくては。
ボールはないから、新しくゲットしないといけない。
怯えてるところ、手荒にするのはあまり好きじゃないけど。
圧縮されてる空のモンスターボールを取り出し、その開閉スイッチを押して溜め息を吐いた。
20150222
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