久々に入る我が家。
足を踏み入れるのは3年だかそのくらい振りで、住むのは大体10年振りだ。
1人で住むには、とても広いけれど。
監視役のサクラが家の鍵を開けると、それを私の手に乗せた。

「木ノ葉の里での監視処分になったわ。常に暗部が数名、見張っているの……変な気起こさないとは思うけれど」

「そりゃいらない苦労かけるね」

「ほんとよ!元暁構成員って立場なのはあなただけで肩身狭いんだから!カカシ先生が周りを納得させるのどんだけ大変だったと思ってんのよ!!」

「殺されないだけマシだと思ってるからいいよ」

ごつんと鈍い音と共に頭に拳骨が落ちる。
あの綱手姫直伝の馬鹿力なことはあるなぁ、怖い怖い。
早く中入っていろいろ確認しなさい!と怒る彼女は本当に怖い。
そんな怒んなくたって、それに私の方が年上……
でも、殺されないだけ本当にいいと思ってるんだよな。
情状酌量ってやつ?やめて、柄じゃない。
サクラが後ろで私を見ているのを感じながら、ドアノブを捻った。
ああ、ここに帰ってきたんだ。
自分の家に、父さんがいたこの家に。
懐かしい匂いがそれを実感させてくれる。
少し埃っぽいのはしょうがない。
サンダルを脱ぎ、裸足で家の中へ進んでいく。
家具には大きなシーツのようなものが被せてあるから、誰かがこの家に入っていたらしい。
誰かはなんとなく予想がつくけど。

「掃除大変だろうな……」

「頑張って。しばらくは定期的に食材が届けられるからそれを使って炊事してね。あと、衣類とか必要なものがあればそれも最低限用意できるようにするわ」

「重ね重ねご苦労なことで……」

「だって、名前さんはもう忍を続ける気はないんでしょう?だったら仕事が何か見つかるまでは世話するって、先生が」

「監視対象に仕事探しをさせる意味」

ウエストポーチから以前木ノ葉の里に来た時に持っていった写真立てを出して、以前飾られていた場所に置いた。
ミナトさんとクシナさんと父さんと私が写っているもの。

「わっ、名前さん可愛い!え、これいつのなの?」

「この里に来てすぐ。4つだったかな……」

「へえええー……目付き全然違うわね」

「うるさいな」

この写真があるところが、私の帰る場所、だといいな。



20150131
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