「おうよ、2年も経てば感慨深いだろうな」
「…オルウェルさん、ありがとうございます。船も出してもらって」
「いいさ。ここにレイリーが居るんだろ? 互いに老いた顔でも見て笑ってやろうと思っただけだ」
ロアは少しだけ口角を緩める。あの時はこの島を見るだけで怖かった。奥底の恐怖が、あの時の痛みが、忌まわしき傷が、何もかもが恐ろしかった。
だが今は違う。心は落ち着いている。
「で? その例の酒場ってどこだ?」
「…あっちです」
シャボンの飛び交う道を進めば、2年ぶりの風景が見える。少しばかり予定より早いがもう皆いるのだろうか。
そしてたどり着いた13番GR。
扉を押せばカラン、と音を立てる。カウンターに見えたのは鮮やかなオレンジ。
「……あ」
「!! ロア!? やだ久しぶり!!」
飛びついてくるナミを受け止める。髪が長くなってますます美人になった。だが何より、その声を聞いて、安心する。元気そうで、良かった。
「……久しぶり、ナミ」
「あんたまたデカくなった? 私だってちょっとは伸びたと思ったのに全然変わんないじゃない」
「……多分?」
「それになんだか吹っ切れたみたい」
「…ん、もう大丈夫」
少しばかり笑ったロアに一瞬呆気にとられたナミだが、安心したように同じく笑う。
「よォ、レイリー。まさかまたあんたに会う日が来るなんて思わなかった」
「!! オルウェルか!! 久しいな、生きてたか!!」
「勝手に殺すな。まぁ俺もお前も今じゃこんな年老いたからな」
「え、ちょっと待って……、今オルウェルって言った……!?」
「おぉ、すまない。君がロアの仲間だな。知っての通り私はオルウェル。縁あってロアと2年過ごしててね。この子が運んでくれたこの機会に便乗して旧友に会いに来た」
「お前さんが弟子を取るとは、世界はどうなるかわからんな」
「私からすればあんたの方が珍しいことしてると驚いたもんさ」
「ロアあんた……オルウェルって言えばロジャーの船の戦闘員でしょ!? そんな人の元で!?」
「…ん」
「ってかこの場に海賊王の元クルーが2人も……!!」
「ふはは、驚かせてしまったようだな。だが私はもうただの老兵。ロアに全てを託してこのまま穏やかに老後を過ごすだけさ」
「相変わらずマイペースなやつだ」
「あとはサンジくんとロビンと…ルフィね。まだ皆揃いそうにないし、私ちょっと買い物に出かけてくるわ」
「…荷物持ち、しようか?」
「でも、シャボンディの中まで行くわよ。あんたは……」
「…もう平気。ごめん、あの時は迷惑かけた」
「!! そう。じゃあお願いしよっかしら。あ、迷惑とかは思ってないから、それ言うの禁止」
「…ん、ありがとう」
「よし。シャッキー、私たち街の方に行ってくる!!」
「ふふ、いってらっしゃい」
「ふふ、本当に久しぶりね」
「……ん、元気そうで安心した」
「あなたも色々克服出来たみたい。表情が柔らかくなったわ」
表情が柔らかくなった?不思議に思い頬を引っ張ってみる。彼女は楽しそうにまた笑った。
「…ロビンもナミも、また綺麗になったね」
「! ふふ、あなたの口からそんな言葉が聞けるなんて」
「……変?」
「いいえ。嬉しい変化ね」
「……ロビンも良く笑うようになった。笑ってる方が、良い」
「…ねぇ、ナミ。これは天然かしら」
「間違いなく天然ね。それもグレードアップしてる。この船じゃ貴重だわ」
「?」
「気にしないで。褒めてるのよ」
「…ありがとう?」
「ロア、あんたはそのままでいてね…」
何やら褒められ喜ばれているようなので、頭に疑問符を浮かべながらも礼を言う。楽しそうにしているからいいか。と口元が緩む。
「ほらねぇ、ロビン見た!? これが一番の変化じゃない!?」
「えぇ、ほんと」
ロビンは少しばかり驚いた後に優しい表情をする。不思議は増すばかりだが、こうしてこの場にかつてのメンバーが揃っていくのは本当に嬉しい。ここが自分の居場所だと、心から思える。
「弟子の船出だ。よしなに頼む」
「ふはは、いいねぇ、久々に共闘といこうじゃないか、レイリー」
「これもルフィくん達が運んでくれた縁か」
「なっ……、あれは……!? 聖槍のオルウェル!? な、何故ここに……!?」
「ふは、久々にその名で呼ばれたよ。私も弟子の船出を見送りたいんでね」
ブルックのパンツ見せてもらっても〜の下り
「どいつもこいつも成長してないんだから…。少しはロアを見習いなさいよ」
「…おれ?」
「ふふ、褒められてるのよ」
魚人島に降りる時の海流とかの話、ロアはめちゃくちゃ真剣に聞いてる。理解は半分くらいしかできて無さそうだけど。難しいな…?って聞いてる。
ロアはロビンと行動。海の森のバス?に乗りながら。
「ごめんなさいね、付き合わせて」
「…ううん、1人だと、危ないから」
「ふふ、頼もしいボディーガードだわ」
「…ちゃんと2年、鍛えてきた」
握りこぶしを作ってアピールをするロアにロビンは笑う
「頼りにしてるわ」
ナミたちが魚人島の話をジンベエから聞いた時
「それに、うちにもあんたの親分に救われた奴がいるからね」
「!! それは、まさか」
「私にはそれがどれだけ辛かったか計り知れないけど、あいつも今笑ってる。私と一緒。そんな酷い渦の中出会った仲間もいるのよね!」
ルフィとジンベエの喧嘩。ロビンと一緒に森の中に言ってたロアは共に出てくるとそれに遭遇する。
「…? なんか騒がしい」
「あら。私に任せて」
「あれ?? なんでロビンが森の中から!? それにロアも!」
「フフ……、事情はわからないけど味方なんでしょ? ケンカはダメよ」
フィッシャー・タイガーと直接は面識ないが、それでもマリージョアから出られたのが彼のおかげということをロアは知っているので、魚人には恩を感じている。
ロアは2年の間に見聞色の覇気を体得している。
「なんだコイツ!! 攻撃が当たらねェ!!」
「…おれだってただ2年遊んでたわけじゃ、ないから」
銃撃の中をまるで軌道を読むかのように走り抜ける
「――
負けじと周りを槍でなぎ倒して行く。
「あなたも覇気を扱えるのね」
「…ん、みんなに追いつきたかった」
「ふふ、可愛いこというわ。私も負けてられないわね。