呪霊記録データベース


登録番号E_1368_6(仮称:渡会真弓)に関する報告書※改訂


以下、渡会真弓を甲と記します。
甲はどの生物にも分類されない(呪霊を含む)未確認生物のため、仮想特級怨霊に分類し、安全を考慮し半永久的に監視をつけることを義務付けます。

 甲は19●●年、%県の\市にて一回目の観測が確認されました。発見当時、呪術高専未登録の一級呪霊と交戦していました。現場の補助監督…と一級術師●の呼びかけに応じ、呪術高専により保護されました。
その後、呪術高専に入学し、三年間の教育課程を履修。卒業後、十年間失踪し、201●年に呪術高専敷地内の雑木林にて発見されました。

甲について判明していることに関して
 甲は必要に応じ姿を変化させます。現在(●年▲月■日)確認できている姿は四つです。

一.人間(成人女性、三十代から三十代前半
ニ.人間(幼児、約六歳から九歳)
三.半獣(腕に全長六メートルの翼、三本の鳥脚)
四.鳥(全長十五メートル、三本の脚)
三、四の姿において、甲は自由飛行を行うことができ、高度300mを上限に滑空します。人間をニ〜三人運ぶことが可能です。
なお、三、四の姿から、八咫烏との関連性が考慮されていますが、現時点では判明していません。

監視員は前任者が観測した四つの姿以外に変化するのを観測しました。以下は監視員が観測した一覧です。
・一級術師 七海建人
・特級術師 五条悟
・呪術高専一年生 虎杖悠二
・特級呪詛師 夏油傑

上記より、甲の変化は甲の一の姿を軸とした限定的なものではなく、極めて自由に行えるものだと推測されます。また、甲の発言から、オリジナルの姿が存在しないという推測も可能です。



・甲は、二級未満の呪物であれば、体内に吸収、浄化することが可能です。
以下は甲が吸収した呪物の一覧です。
●県▲町 …で発見 四級 D-1278
◇県△市○で発見  三級 A-2346
(中略)

 甲は、原則飲食を必要としません。
人間が必要とする栄養分を摂取せずとも、長時間の活動を可能とします。しかし、時々娯楽として食事を共にすることはあります。

※甲は「祈り」を食事から摂取する場合があります。

甲曰く、甲の食事は「祈り」であり、それが途絶えない限り甲は活動を続けます。
「祈り」の詳細は、現時点では判明していません。

※甲の発言から、「祈り」とは、他力本願なものではなく、宣言、入魂のニュアンスが強く含まれると推測されます。何を対象とした祈りなのか、また誰の「祈り」なのかは未だ不明です。

・甲は、人間に属する術師が意思疎通不可能な呪霊とも意思疎通、言語共有を可能とします。
本来人間が意思疎通可能な呪霊の場合、個体差があれど約一級以上ですが、甲は一級以下やどの等級にも分類されない呪霊とのコミュニケーションを可能としています。

・甲は、鳥類、哺乳類、爬虫類、両生類に分類される生物との意思疎通を可能とします。(昆虫類との意思疎通は現時点では観測されていません。)甲曰く、鳥類との意思疎通を最も得意とすると述べていました。
甲は、生物との会話を通じて呪霊の発見を早めます。

 甲は、人間に対し愛着行動を取っており、甲が人間に対し反発、嫌悪等の感情を抱いた例は現時点では観測されていません。しかし、この先甲がどのような感情を人間に対し抱くか分からないため、監視官は引き続き甲の観測を行ってください。
 なお、甲が任務を遂行する場合、必ず一級以上の術師を同伴させてください。甲が任務に際して、不審な行動、または行動規範E-21に反するような素振りを見せた場合、同伴していた術師は直ちに甲の粛清を行ってください。甲における不審な行動などの判断は、同伴した術師に一任します。
甲の死体が残った場合、直ちに検死解剖に出すことを義務とし、報告書の提出を求めます。


変更:編集日201▲年 3/●日

監視員:一級術師 七海建人


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