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ナミとロビンから綿飴をいただき(なんと、ナミは「私は要らなから」とそのまま譲ってくれた。ロビンはリタ同様に綿飴を欲しがるチョッパーに渡していた。哀れ、サンジ)、食べ歩いてふらふらと出店を見ていると、開設されたステージの上から敗戦の三箇条とやらの説明が始まった。
当然の如く「誓う!!」と受諾したルフィの声が、会場に響きたわたった。

「わ〜、やっぱ受けちゃったんだ。まぁ僕には関係ないけど」
心のこもっていない感嘆の声をあげると、遠目にステージから降りたルフィ含め麦わらの一味が集合しているのが見えた。
リタはそれを気にすることなく、パラパラと撤退を始めているフォクシー海賊団の店で、未だ商品と向き合っていた。

「出場者は3ゲームで7人以下! 一人につき出場は1回まで。一度決めた出場者に変更は無しだ!!」
遠くで一味とフォクシー海賊団の船員とのやりとりが聞こえる。
(7人か。ぴったりだな)
そんなことを思っていると
「ちょっとリタ、あんた何のんびり店にいんのよ! 早く来なさい! 協調性ないわね!」
と怒号が飛んだ。振り返れば、遠目にも鬼の形相をしたナミが確認できた。
「……え、僕? なんで、関係な
「関係なくないでしょ! 7人よ! あんたが出れば私が出なくていいじゃない!」
「あっそれずりぃぞナミ! だったらおれも……!」
ナミの私情以外のなにものでもないじゃん。内心唱えながらも、一味全員が「早くこい」というような顔をしてリタを見ていたので、リタはパタパタと彼らの元へ駆けて行った。

(「……」)
(敵船の船長であるフォクシーが、そんな一味に駆け寄るリタの姿をじっと眺めていた)


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