「梨本は信じるか? 宇宙人を」
突然この人は何を言い出したのだろう。王子先輩と話していたらポカリ先輩に話しかけられた。王子先輩に視線を送れば「この前、彩里が星を好きなことを話したんだ」と笑顔で諭される。
ポカリ先輩は狙撃手だからもちろん顔は知っている。だけども話したことはほとんどない。よくわからない人だなとは思っていたけれど、話す機会も、詳しく知ろうとも思わなかった。転向後、王子先輩が「ポカリ」って呼ぶからその呼び方がいつの間にか定着してしまっただけ。
「ポカリ先輩はどうなんですか?」
「ポカリは宇宙人に会ったことがあるんだよね」
「まぁな」
「ほんとに!?」
ちょっと大きな声を出してしまった。私のテンションの上がり方に王子先輩が横でクスクスと手を口元にもっていって笑っていた。
「彩里は本当にそういうのが好きだね」
「はい、星とか宇宙とか大好きですよ」
「じゃあ信じるってことでいいか? 宇宙人」
「もちろんです」
よし、と満足そうにして去っていく先輩。王子先輩もなんだか満足そうにしていて、残された私はただ困惑した。
「ポカリはどうだい?」
「どうって、変わった人だなと……」
「おもしろいよね」
そういうことか、と王子先輩を見れば。にこりと笑顔を向けられる。
「おもしろい人だとは、思いました」
「他にもたくさんおもしろい人はいるからね」
「ほんと、王子先輩には敵いませんよ」
「ぼくは彩里にそれを教えたいだけだからね」
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