星に願いを 君に愛を
かくれんぼ
星影 星の光
本音
(ワードパレット、フォロワー様より)
アヤリはすぐにウソをつく。それが照れ隠しであったり、周囲に弱音を見せないためであったり理由は様々だけれど、彼女にとって不利益になるウソが多い。
もちろん本音だってある、おれのことが近界民としては嫌いで、恋人としては好きと言ってくれるアヤリは、好きと嫌いが隠れたり出てきたりする。だからおれの役目はいつもその気持ちを汲み取ることだ。それができるならばこの煙が見える目も悪くないと思える気がする。
「とはいえ、最初から本音を聞きたい時だってあるんだよなぁ」
「なんの話?」
「アヤリが嘘つきだって話」
そんなことないよって笑いながら眉をひそめるアヤリ。そんなことある。いつだって口からは煙が漏れていて、顔が隠れてしまうことだってある。
「そろそろおれには本音でいいんじゃない?」
「いつだって本音だよ」
「ほら、またウソついてる」
「ほんとそのサイドエフェクト嫌いだよ」
最後は煙出てこなかったなぁと、彼女の口元を眺める。出たり出なかったりチカチカする。好きな星の光を自分でも体現しているつもりなのだろうか。そういえばこの前、星影で星の光のことなんだよってアヤリが言ってた気がする。煙は黒で、黒と言ったら影でもあるから間違っていないのかもしれない。
「アヤリが最初から本音で話してくれますよーに」
「なにしてるの?」
「星に願いごと」
「遊真くん、そういうことしないと思ってた」
「いや、本来ならしないぞ」
疑問を浮かべるアヤリの表情に満足感。そうやって素直な反応を毎回しているといい。
「遊真くん、星、今日は雲で隠れてるよ」
「かくれてるだけだろ?」
別に本当に叶うなんて思わない、ありえないとも思う。そんな不確かなものでも彼女とおれが一緒に居ることを証明してくれるなら、なんだっていい。
「好きだぞ、アヤリ」
「私は別に……」
「また隠した」
「そんなことっ!」
「わかってるからだいじょーぶ」
やれやれ、最初から本音が聞けるようになるのは時間がかかりそうだ。隠す必要もないと思うのだけれど、隠したいのだろうか。どちらにせよ、おれが生きてるうちに見れればいいけれど。
「……私も好きだよ」
小さい声が聞こえた。勢いよくアヤリを見れば顔を赤くして照れくさそうに微笑んでいた。
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