*恋色童話集*




chapter:赤ずきん~弱虫オオカミ





だって、ボク。

ボクは……。


「よくないよっ!! ボクは赤ずきんくんが好きなんだよ? ものすごくひどいことするかもしれないんだよ?」

ボクの大好きな赤ずきんくん。

その彼が自分のことをどうでもいいように言うのは、とても悲しい。


だからボクは今までに出したことがないくらい、大きな声を出した。


「いいんだよっ! 俺もお前が好きだからっ!!」

顔を真っ赤にして俯(うつむ)く赤ずきんくん。



――えっ?

好き?


好きって……えっ?


えええええっ!?


「ほんと……に?」

俯く赤ずきんくんの顔を覗けば――……。


いつも白い肌をしたかわいい顔が真っ赤になっていた。



ボンッ!!

その顔を見たとたん、ボクの顔も真っ赤になる。

顔から火が出るほど恥ずかしい。


――でも、でもボクは今、それ以上に赤ずきんくんが欲しいって思ってしまっているんだ。



……どうしよう。

やっぱり狼狽えるボクに、赤ずきんくんは袖をグイグイ引っ張って、耳元に囁(ささや)きかけてくる。



「俺ん家なら、誰もいない」

そっぽを向きながら、真っ赤な顔で、とても甘い誘惑をしかけてくる赤ずきんくん。



えっ? それって?

それってそれってそれって?

つまり!!


「っつ!! 赤ずきんくんっ!!」

ガバッ!!

「うわあっ!!」

ボクは嬉しくて、赤ずきんくんを抱え上げた。





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