恋ひとひら



艶やかに綻ぶ花びらの
甘い色に溺れて
淡い春の想い出溶けて行く
綺麗に咲かせて

慰めだけでいい
今は側にいて

儚く淡い想いを大地の果て
空の高みへ歌おう
振り向かない貴方の静かな嘆きに触れ
古い未来を見詰めてる

明け行く夜の先には
残酷な目覚めが待っているでしょう
白く降り積む花びらの恋
夢の中に香りを残してく

二度とは咲けない花だから
瞼に焼き付けていて
ただ一度だけなの
貴方の為に綻ぶのは

優しさに傷付く
何もいらないの

滴る息の熱さが
一時を繋ぐ呪文と偽って
振り向く事を知らない孤独
頼りない私の涙で壊したい

忘却の手段を禁じた傷跡
胸に刻まれているの
貴方が残す張り裂けそうな痛みが咲いた証
ひとひらの……

儚く淡い想いを世界の果て
貴方の元へ届ける
振り向かない貴方の静かな嘆きに触れ
古い未来を見詰めてる

明け行く夜の向こうの
残酷な目覚めに立ち向かう強さ
白い花びらの一時の恋
夢の終わり 想いが花開く





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