寄り添う翼.29


何度絶望させられるとしても、全ては優しいと。

信じられるのなら、進む道行きに一筋の希望が射すだろう。

ふと気が付くと、カーテン越しに夜明けの光が射し込んでいた。

二人は立ち上がり、カーテンを開けて眩しい景色を眺めた。

「不思議ですね」

ぽつりと、霄瓊が呟く。

「世界は広いのに、こうして巡り会えるなんて。湧碕さんは、前の時では生きていた時代すら違うのに」

それでも、また出会えた。

本来なら同じ時間を生きる事など無かった筈の彼と。

「黒曜さんと美鈴さんも、今は一緒にいられて良かったですよね」

「そうだな」

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