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『泣きたい時は隠さなくてもいいんですよ。それは貴方が生きている証ですから』

あんなに、聴くのも辛い程哀しい曲だったのに。

そこに羽衣の書いた詞と甘い歌声が乗ると、何故かとても優しく聞こえた。

まるで子守歌のように心まで染み通る。

『貴方が生きている限り、世界はこんなにも優しい歌を歌い続けるから』

あの温もりと、温かな胸の鼓動を思い出す。

そうだ、世界はこんなにも優しい。

今なら素直にそう思える。

君がくれた温もりが、優しさが導いてくれるから。

その歌声は時に切なく、祈りのように続く。

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