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我知らず、聞き覚えた音の並びが唇から洩れ出た。
こうして、歌に込められた想いは人を通して世界に溢れて行く。
かつてこの曲を紡ぎ出した誰かは、どんな夢を見ながら歌っていたのだろう。
その願いは叶ったのだろうか。
或いは、これから叶って行くのだろうか。
歌い継ぐ旋律も、語り継ぐ御伽噺も。
時に消えない強さの証なのだろう。
諦めたくても、こうして美しいものに触れる度に。
まだ諦めたくはないと思えるから不思議だ。
続いて行く世界の物語に、果たして平和はあるのだろうか。
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Reservoir Amulet2