06


2011年。

秋も深まる10月。

とある男女が、大分県某所に湯治に訪れていた。

「……なんだろう、デジャヴ?」

紗貴が首を傾げるのに、緋岐は思わず引きつった笑みを浮かべた。

「いや、デジャヴっていうか……」

はっきりしない緋岐に、紗貴は顔をしかめる。

「何よ、はっきりしないわね」

それでも尚言い淀む緋岐だったが、ようやく重たい口を開いた。

「ほら、一度タイムトラベルしただろ?」

「まさか、あの時の!?」

思い当たったかのように、紗貴は目を見開く。

そう、偶然はやがて必然となり、縁は繋がる。

それは古より紡がれる月だけの知る物語。

「久しぶり、輝夜ちゃん」

そっと、淡い光が微笑んだ気がした。









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