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「わざわざ訊くまでもないと思うけど。僕は倒すよ、あの人を。もう逃げないって決めたんだ」

「私も覚悟は出来ています。負けるつもりはありません」

迷いの無い言葉を聞き、翼は頷いた。

「分かりました。鏑さん」

名を呼ばれた鏑が、目を開けて見返す。

「あの者の元へ繋ぐには、貴方の協力が不可欠です。ご協力頂けますか」

「……やれやれ」

鏑は腕組みを解くと、乱暴に頭をかいた。 

「こいつらがこう言ってるのに、俺だけ何もしない訳には行かねえよな。協力するぜ」

「有り難うございます」

頭を下げてから、巫女は二人を見渡す。

「では、お話します」

覚悟は決めた。

もう逃げたりはしない。





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