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そう言うと、翼が小さく息をついて提案して来た。
「これで取り敢えず、新たな被害者が出る事は無いでしょう。もし良かったら、今までに事件が起きた場所に連れて行って頂けませんか」
「構わないが、どうするおつもりだ?」
その質問に、目を伏せた巫女が答える。
「祈祷を。犠牲になってしまった方々の魂に、どうか平安があるように。多分、自分が何故こんな目に合うのか分からないままでしょうから」
「ああ。そうだな」
神に牙を向けられたなら、人に抗う術など無い。
昔からこの地を守って来た神の目に、狩らなければならない存在と映ってしまったら、それで終わりだ。
だからこそ、その存在を知る僅かな者が架け橋となる。
彼女はきっと、自らそうなろうとしているのだ。
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Reservoir Amulet2