授業後に反省会と交流も兼ねて何人かがA組の寮に来ていた。普通科の心操は来なかったが、B組からそれなりの人数が来ていた。
「手繰さんもありがとう! 僕、また手繰さんに助けられたよ」
「わたくし特別なことはしていませんわ。複合個性って後から出来ることが分かったりして大変でしょう。わたくしで力になれることがありましたら遠慮なくおっしゃってくださいましね」
「いやもうすでにお世話になってるっていうか……! 手繰さんのマリオネットの糸捌きとかすごく参考にさせてもらってるよ! でも実際やってみるとこれがすごく難しくて……! 改めて手繰さんの手先の器用さとそれを操るフィジカルには驚きを禁じ得ないというか、尊敬だよほんとに! 中でもこれらを複数使役かつ予測させない動きはやっぱりマジックが活きてるなと――」
「……ええ! お褒め頂き光栄ですわ!!」
「(脳筋が処理落ちしてンだろうがクソナードが……!!)」
緑谷のブツブツがまた始まったところで傀薇の理解を超えた。緑谷が慌てて自分の世界から戻ってくるが、傀薇は緑谷がなんかよくわからないけれどべた褒めしてくれていることしかわからなかった。「とにかくありがとう! これからこの力のことで相談させてもらうと思うけどよろしくお願いします……!」とのことで傀薇は快く快諾した。
話が終わったのを見計らって今度は轟が傀薇に話しかけた。
「傀薇、あいつと何話してたんだ?」
「あいつって……心操ですの?」
「ああ。なんか話してたろ。おまえもなんか言ってた。洗脳かかってたし、気になるだろ」
「まぁそうですわよね。端的に言いますと……入試で心配して逃げるように言ってくださった心操にわたくし「敵に背を向けるヒーローはいなくてよ、恥知らず」って言ってしまいまして」
「そ、それはまた……! なかなかにきついね!?」
「なんでそうなったんだ? お前は理由もなくきつい言い方しないだろ」
「わたくし勘違いしてましたのよ。大型敵をマイク先生がマリオのギミックだと説明していたのですけれど……わたくしそれがわからずただ単に最後に出るならばラスボスに違いないと早合点しまして。ラスボスに背を向けるヒーローはヒーローと呼べないと思ってましたの」
それに緑谷と轟はなるほどと納得する。マリオをつい最近知ったばかりだというのは二人も知っていたのだ。勘違いとすれ違いがあったのだと納得した。
「じゃあ心操はお前を恨んでたのか……?」
「わたくしもてっきりそうだと思っていたのですけれど……彼、わたくしの一番のフォロワーなのですって」
「えええ!? その展開で!? いやでも確かに心操くんの捕縛布捌きは手繰さんに酷似してた! 僕にはわかる……あれは筋金入りの手繰さんオタクだ……!!」
「……緑谷のオールマイトに対するそれってことか……すげぇな」
「でも何をどうしたらそんな展開に……」
「あ、俺知ってる! 俺らの会場マジすごかったんだよ手繰! こいつに感化されて手伝える個性のやつみんな出てきたの! 手伝えないやつらも「頑張れー!」って応援しててよ、ほんとあれは伝説だね! 塩崎とか見てみろよ「太陽」ってすげぇ心酔してるだろ?」
「ああ……心操くんもそうだったのか……すごいや手繰さん、そんなに大勢の人を束ねてたなんて……天性のカリスマだ」
「? それほどでもありますわね!」
「(よくわかってねェくせに返事してんじゃねェこのバカ女……!!)」
実際心操は筋金入りの手繰傀薇オタクであった。今までのカリスマ劇を漏れなく網羅している。一番のフォロワーというだけあって文字通り非公式ファンクラブ会員番号はなんと1番である。ちなみに塩崎は2番である。1番をとれなかったことを嘆いていたがこんな近くにライバルがいたのだ。世間とは意外と狭いものである。
轟は事のあらましを聞いて納得するが、むすっと拗ねていらした。
「俺は一番のフォロワーでもなけりゃ傀薇と入試も違ったが……それでも傀薇のこと一番好きなのは俺だ」
「(ととととと轟くんなんて大胆なっ!!)」
「まぁ、焦凍ったら……わたくしもあなたが大好きでしてよ」
「ん」
嫉妬しやすい恋人である。あまりに可愛くて頭をよしよしと撫でた。屈んでくれるのもとてもかわいかった。本当に手がかかって可愛い。目が離せないのだ。
いちゃつき始めた恋人たちに爆豪が大きく舌打ちをした。公衆の面前でいちゃついてんじゃねぇぞというやつであった。
その後エンデヴァーに赫灼のことでラインしたという轟をえらいえらいと存分に甘やかす。轟が少しずつ前に進んでいる。そのことが何よりも嬉しかった。
いつかのように「何でも言うこと聞くっていわないのか」と揶揄ってきた轟に「してほしいことがあるならちゃんという事ですわね」とツン、と轟の薄い唇を突いた。それに面食らった轟が数秒考えて、ふっと笑うと「じゃあもっと甘やかしてくれ」と素直に甘えてくるのだった。
「手繰さんもありがとう! 僕、また手繰さんに助けられたよ」
「わたくし特別なことはしていませんわ。複合個性って後から出来ることが分かったりして大変でしょう。わたくしで力になれることがありましたら遠慮なくおっしゃってくださいましね」
「いやもうすでにお世話になってるっていうか……! 手繰さんのマリオネットの糸捌きとかすごく参考にさせてもらってるよ! でも実際やってみるとこれがすごく難しくて……! 改めて手繰さんの手先の器用さとそれを操るフィジカルには驚きを禁じ得ないというか、尊敬だよほんとに! 中でもこれらを複数使役かつ予測させない動きはやっぱりマジックが活きてるなと――」
「……ええ! お褒め頂き光栄ですわ!!」
「(脳筋が処理落ちしてンだろうがクソナードが……!!)」
緑谷のブツブツがまた始まったところで傀薇の理解を超えた。緑谷が慌てて自分の世界から戻ってくるが、傀薇は緑谷がなんかよくわからないけれどべた褒めしてくれていることしかわからなかった。「とにかくありがとう! これからこの力のことで相談させてもらうと思うけどよろしくお願いします……!」とのことで傀薇は快く快諾した。
話が終わったのを見計らって今度は轟が傀薇に話しかけた。
「傀薇、あいつと何話してたんだ?」
「あいつって……心操ですの?」
「ああ。なんか話してたろ。おまえもなんか言ってた。洗脳かかってたし、気になるだろ」
「まぁそうですわよね。端的に言いますと……入試で心配して逃げるように言ってくださった心操にわたくし「敵に背を向けるヒーローはいなくてよ、恥知らず」って言ってしまいまして」
「そ、それはまた……! なかなかにきついね!?」
「なんでそうなったんだ? お前は理由もなくきつい言い方しないだろ」
「わたくし勘違いしてましたのよ。大型敵をマイク先生がマリオのギミックだと説明していたのですけれど……わたくしそれがわからずただ単に最後に出るならばラスボスに違いないと早合点しまして。ラスボスに背を向けるヒーローはヒーローと呼べないと思ってましたの」
それに緑谷と轟はなるほどと納得する。マリオをつい最近知ったばかりだというのは二人も知っていたのだ。勘違いとすれ違いがあったのだと納得した。
「じゃあ心操はお前を恨んでたのか……?」
「わたくしもてっきりそうだと思っていたのですけれど……彼、わたくしの一番のフォロワーなのですって」
「えええ!? その展開で!? いやでも確かに心操くんの捕縛布捌きは手繰さんに酷似してた! 僕にはわかる……あれは筋金入りの手繰さんオタクだ……!!」
「……緑谷のオールマイトに対するそれってことか……すげぇな」
「でも何をどうしたらそんな展開に……」
「あ、俺知ってる! 俺らの会場マジすごかったんだよ手繰! こいつに感化されて手伝える個性のやつみんな出てきたの! 手伝えないやつらも「頑張れー!」って応援しててよ、ほんとあれは伝説だね! 塩崎とか見てみろよ「太陽」ってすげぇ心酔してるだろ?」
「ああ……心操くんもそうだったのか……すごいや手繰さん、そんなに大勢の人を束ねてたなんて……天性のカリスマだ」
「? それほどでもありますわね!」
「(よくわかってねェくせに返事してんじゃねェこのバカ女……!!)」
実際心操は筋金入りの手繰傀薇オタクであった。今までのカリスマ劇を漏れなく網羅している。一番のフォロワーというだけあって文字通り非公式ファンクラブ会員番号はなんと1番である。ちなみに塩崎は2番である。1番をとれなかったことを嘆いていたがこんな近くにライバルがいたのだ。世間とは意外と狭いものである。
轟は事のあらましを聞いて納得するが、むすっと拗ねていらした。
「俺は一番のフォロワーでもなけりゃ傀薇と入試も違ったが……それでも傀薇のこと一番好きなのは俺だ」
「(ととととと轟くんなんて大胆なっ!!)」
「まぁ、焦凍ったら……わたくしもあなたが大好きでしてよ」
「ん」
嫉妬しやすい恋人である。あまりに可愛くて頭をよしよしと撫でた。屈んでくれるのもとてもかわいかった。本当に手がかかって可愛い。目が離せないのだ。
いちゃつき始めた恋人たちに爆豪が大きく舌打ちをした。公衆の面前でいちゃついてんじゃねぇぞというやつであった。
その後エンデヴァーに赫灼のことでラインしたという轟をえらいえらいと存分に甘やかす。轟が少しずつ前に進んでいる。そのことが何よりも嬉しかった。
いつかのように「何でも言うこと聞くっていわないのか」と揶揄ってきた轟に「してほしいことがあるならちゃんという事ですわね」とツン、と轟の薄い唇を突いた。それに面食らった轟が数秒考えて、ふっと笑うと「じゃあもっと甘やかしてくれ」と素直に甘えてくるのだった。
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