「今日のヒーロー基礎学だが……俺とオールマイトそしてもう一人の三人体制で見ることになった」
「ハーイ! 何するんですか!?」
「災害水難なんでもござれ人命救助 訓練だ!!」
そうしてバスに乗って移動することになり、飯田が委員長らしく席順になるように指導するもバスのタイプが違ったため意味がなかった「どんまいですわ」「手繰くん……!」傀薇は轟が先に乗り込むのを見て当然のように隣に座った「俺の隣か」「好敵手 ですもの! あなたの背中を任せられるのはわたくししかいないでしょう!」「……必要ねぇ」轟は口にこそ出さなかったが多分色々混ざってるんだろうなと察した。それに背中なら普通後ろに座るものである、隣に座る理由になってない。けれど傀薇は気づいていなかったおバカなので。
轟の前に座る爆豪がその様子を面白くなさそうに聞いていた。好敵手ねぇ……。ちなみにその隣の耳郎はまた色々混ざってる傀薇語にツボっていた。
前の席に座る緑谷たちも賑わっていた頃、唐突に爆豪と轟に話が飛んだ。
「派手で強えっつったらやっぱ轟と爆豪だな」
「ケッ」
「爆豪ちゃんキレてばっかだから人気出なさそ」
「んだとコラ出すわ!」
「ホラ」
「爆豪実力あるのにもったいないですわよね。そういうのわたくし何ていうか知ってますわ! ごみの持ち腐れっていうんですのよ!」
「ブフォッ!!」
「おいこら脳筋バカ女! よくそれで雄英受かったな!! バカにもほどがあんだろ!!」
「まぁ!! 失礼な! わたくし伸びしろしかありませんわ!!」
「でた手繰のウルトラポジティブ! ここまで来るとすげぇよほんと、俺手繰ぜってぇ将来大物になると思うね」
「お褒めにあずかり光栄ですわ!」
にっこり笑顔で答える傀薇に辺りはしばらく温かい笑いに包まれた。まさにこれぞバカと天才は紙一重というやつである。「鳥頭がっ」と苦々しく発した爆豪は続く上鳴のクソを下水で煮込んだような性格と称されたことで爆ギレた。そうして静かに相澤にキレられ目的地についた。
「すっげーーーーー! USJかよ!!?」
「あらゆる事故や災害を想定し、僕がつくった演習場です。その名も……ウソ の災害 や事故 ルーム!!」
本当にUSJだったーー! とみんなの心が一つになる。
授業を始める前に13号がお小言が一つ二つ三つとあるそうで話していく。自分の個性は人を助けるものだけれど、逆に人を簡単に殺せる力だという。そしてそういった個性は傀薇たちの中にもいる。傀薇もその中の一人だ。行きすぎた個性を個々が持っていることを忘れずに、この授業で人命のためにどう活用するのかを学んでいきましょうと締めくくられた。突っ込んだ話だっただけに言葉の重みが違う。自分たちがヒーローである故に助けるために学ぼうといってくれた13号の話は多くの生徒の胸に響いた。
「ステキ―!」
「ブラボー!! ブラーボー!!」
「しかと胸に響きわたりましたわ……!!」
拍手の中、それではさっそく授業に移ろうとしたところ、相澤が「一かたまりになって動くな」と命令した。
そして靄の中現れたのは敵 たちだった。
そこにあったのは純然たる悪意。初めての敵との邂逅に緊張が走る。相澤が相手をしている間に避難をと急ぐが、そこに靄が現れた。
「初めまして我々は敵連合。せんえつながら……この度ヒーローの巣窟雄英高校に入らせて頂いたのは平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして」
「その前に俺たちにやられるとは考えてなかったか!?」
「危ない危ない……そう……生徒といえど優秀な金の卵」
「ダメだどきなさい二人とも!」
その瞬間靄が広がり飲み込まれる。生徒たちは散り散りになってしまった。
傀薇が飛ばされたのはあちこちから炎が燃え上がる火災ゾーンだった。
空中から落とされた傀薇は糸を出し着地するもすぐに敵に囲まれる。散らして嬲り殺す。そう散らされる間際に靄が口にしていたことを思い出した。けれど傀薇はどこまでいっても手繰傀薇だった。
「わたくし知ってますわ。あなた方みたいなのをちんぴらというのでしょう? ちんぴら風情に後れをとるわたくしではありませんことよ!!」
その宣言通り、ロボにしたように傀薇か完封してみせた。
純然たる身体能力において傀薇は間違いなくA組の中でもトップクラスの実力者であった。身のこなし、力の入れ方、それらを天性のセンスで物にしている。そして傀薇の個性、マリオネットは拘束・無力化に向いていた。ちんぴらを一纏めにし、精気を一気に搾り取る。そうして身動きがとれないようにするのだ。元々疲れ知らずの体力バカ、その上吸い上げた精気とあって傀薇は大変生き生きとしていた。あまりに生き生きしすぎて尾白に敵と間違えられた。謝られた。
「尾白、これで全部ですわね?」
「だと思うよ……てかほんと手繰さん生き生きしてるね……」
「わたくしはいつも元気ですわ!」
「あーうん……そうだね」
傀薇と合流するまでひたすらヒット&アウェイで乗り切っていた尾白は傀薇のタフネスに感心した。けれど精気を容赦なく吸い取っているところを目撃してなんとも言えない感じになった。君そんなこともできたんだ……ってここだけ見るとどっちが敵かわからない……。
「尾白、わたくしはみんなの救援に向かいますわ」
「あーうん、そうだね。葉隠さんとか心配だな。隠れられてたらいいけど」
「わたくしはさっきの靄たちに散らされたところに戻りますわ。近くに水がありましたの。きっと水難ゾーンが近いですわ。あなたは他の災害ゾーンを」
「うん、気をつけて」
そういって解散すると傀薇は急いだ。靄の男はきっと近くにいるだろう。実態がないのであれば傀薇の個性は効かないが服を着ていた。服を着れるならもしかしたら効くかもしれないと一縷の望みにかけた。
「あら! わたくしが一番最後でしたのね!!」
「手繰さんも……!!」
ツンと拗ねたような顔をして傀薇も合流した。傀薇の先に爆豪や切島、好敵手である轟が先に到着していたのだ。爆豪が締め上げている靄の男に針を飛ばした。個性で身動きができないようによりきつく締め上げておく。
けれど気持ちの悪い化け物が急に動き出し、爆豪を襲う。何も見えなかったそれに傀薇も表情を険しくした。
爆豪を庇ったオールマイトは負傷し、顔を手のオブジェのようなもので覆った敵がオールマイトを殺すという。この敵の目的はオールマイトを殺すこと、最初に口にした通りそれが目的だった。
「3対6だ」
「モヤの弱点はかっちゃんが暴いた……!!」
「わたくしもまだまだぜーんぜんっやれましてよ!!」
「とんでもない奴らだが俺らでオールマイトのサポートすりゃ……撃退出来る!!」
「ダメだ!!! 逃げなさい」
「さっきのは俺がサポート入らなきゃやばかったでしょう」
「それはそれだ轟少年!! ありがとな!!」
轟がオールマイトをサポートしたことに傀薇はむっとジェラシーを感じる。さすが好敵手やりますわね……でも、わたくしだって!! 傀薇は靄男の拘束をきつくした。こいつだけは逃がしてはならないことを理解していたのだ。こいつの個性で現れたのだからこいつの個性で逃げるハズ。逃がすわけにはいかなかった。
そうしてオールマイトが立ち上がる。真正面から怪物と殴り合うその姿に誰もが目が離せなかった。
「ヒーローとは常にピンチをぶち壊していくもの! 敵よこんな言葉を知っているか!!?Plus Ultra !!」
そういってオールマイトはショック吸収をなかったことにしてしまった。
あまりにレベルの違うその戦いにヒーローの卵たちは戦慄した。靄男を拘束している傀薇以外が退避しようとする中、それは起きた。
「〜〜〜〜っ! 先ほど精気を谷のように吸いましたのにまだそんな力がありますの!?」
「いやはやいい個性です……けれど私も大人しく捕まるわけにはいかないので……!!」
「手繰さんっ!!」
谷じゃなくて山の間違いである。靄が大きくなる、負けじと傀薇が拘束を強めできる限り精気も吸っているがそれでもすごい力だった。負けるものですかとググっと力を入れる。糸も足してぐるぐるに拘束するが足りない。強い力に掌から糸に沿って切り傷が入る。血がボタボタと滲みだしたそれに爆豪たちも援護してくれようとするが、傀薇の限界のが先だった。糸が切れたのだ。
靄男が手の敵と合流する。撤退しようとするそれがオールマイトに牙をむかんとしたその時、緑谷が駆けだした。
「な……緑谷!!?」
緑谷へと標準が移ったそのとき先生たちプロヒーローたちが駆けつけてくれた。委員長の飯田が使命を全うしたのだった。そうして悪意は去っていった。
ゲート前に集まったあと、傀薇は軽い止血をしてもらい、保健室でリカバリーガールに治癒してもらった。
傀薇は悔しかった。助けるために戻ったのに役に立てなかったことが。雄英に入ってから壁が次から次へと聳え立ってくる。傀薇はぐっと掌を握りしめ「プルスウルトラ……わたくし、伸びしろしかありませんわ……!」と口にした。やはり強い。手繰傀薇は前を向く。悔しさをばねに自分の可能性を信じて。今度はちゃんと果たせるように。
「ハーイ! 何するんですか!?」
「災害水難なんでもござれ
そうしてバスに乗って移動することになり、飯田が委員長らしく席順になるように指導するもバスのタイプが違ったため意味がなかった「どんまいですわ」「手繰くん……!」傀薇は轟が先に乗り込むのを見て当然のように隣に座った「俺の隣か」「
轟の前に座る爆豪がその様子を面白くなさそうに聞いていた。好敵手ねぇ……。ちなみにその隣の耳郎はまた色々混ざってる傀薇語にツボっていた。
前の席に座る緑谷たちも賑わっていた頃、唐突に爆豪と轟に話が飛んだ。
「派手で強えっつったらやっぱ轟と爆豪だな」
「ケッ」
「爆豪ちゃんキレてばっかだから人気出なさそ」
「んだとコラ出すわ!」
「ホラ」
「爆豪実力あるのにもったいないですわよね。そういうのわたくし何ていうか知ってますわ! ごみの持ち腐れっていうんですのよ!」
「ブフォッ!!」
「おいこら脳筋バカ女! よくそれで雄英受かったな!! バカにもほどがあんだろ!!」
「まぁ!! 失礼な! わたくし伸びしろしかありませんわ!!」
「でた手繰のウルトラポジティブ! ここまで来るとすげぇよほんと、俺手繰ぜってぇ将来大物になると思うね」
「お褒めにあずかり光栄ですわ!」
にっこり笑顔で答える傀薇に辺りはしばらく温かい笑いに包まれた。まさにこれぞバカと天才は紙一重というやつである。「鳥頭がっ」と苦々しく発した爆豪は続く上鳴のクソを下水で煮込んだような性格と称されたことで爆ギレた。そうして静かに相澤にキレられ目的地についた。
「すっげーーーーー! USJかよ!!?」
「あらゆる事故や災害を想定し、僕がつくった演習場です。その名も……
本当にUSJだったーー! とみんなの心が一つになる。
授業を始める前に13号がお小言が一つ二つ三つとあるそうで話していく。自分の個性は人を助けるものだけれど、逆に人を簡単に殺せる力だという。そしてそういった個性は傀薇たちの中にもいる。傀薇もその中の一人だ。行きすぎた個性を個々が持っていることを忘れずに、この授業で人命のためにどう活用するのかを学んでいきましょうと締めくくられた。突っ込んだ話だっただけに言葉の重みが違う。自分たちがヒーローである故に助けるために学ぼうといってくれた13号の話は多くの生徒の胸に響いた。
「ステキ―!」
「ブラボー!! ブラーボー!!」
「しかと胸に響きわたりましたわ……!!」
拍手の中、それではさっそく授業に移ろうとしたところ、相澤が「一かたまりになって動くな」と命令した。
そして靄の中現れたのは
そこにあったのは純然たる悪意。初めての敵との邂逅に緊張が走る。相澤が相手をしている間に避難をと急ぐが、そこに靄が現れた。
「初めまして我々は敵連合。せんえつながら……この度ヒーローの巣窟雄英高校に入らせて頂いたのは平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして」
「その前に俺たちにやられるとは考えてなかったか!?」
「危ない危ない……そう……生徒といえど優秀な金の卵」
「ダメだどきなさい二人とも!」
その瞬間靄が広がり飲み込まれる。生徒たちは散り散りになってしまった。
傀薇が飛ばされたのはあちこちから炎が燃え上がる火災ゾーンだった。
空中から落とされた傀薇は糸を出し着地するもすぐに敵に囲まれる。散らして嬲り殺す。そう散らされる間際に靄が口にしていたことを思い出した。けれど傀薇はどこまでいっても手繰傀薇だった。
「わたくし知ってますわ。あなた方みたいなのをちんぴらというのでしょう? ちんぴら風情に後れをとるわたくしではありませんことよ!!」
その宣言通り、ロボにしたように傀薇か完封してみせた。
純然たる身体能力において傀薇は間違いなくA組の中でもトップクラスの実力者であった。身のこなし、力の入れ方、それらを天性のセンスで物にしている。そして傀薇の個性、マリオネットは拘束・無力化に向いていた。ちんぴらを一纏めにし、精気を一気に搾り取る。そうして身動きがとれないようにするのだ。元々疲れ知らずの体力バカ、その上吸い上げた精気とあって傀薇は大変生き生きとしていた。あまりに生き生きしすぎて尾白に敵と間違えられた。謝られた。
「尾白、これで全部ですわね?」
「だと思うよ……てかほんと手繰さん生き生きしてるね……」
「わたくしはいつも元気ですわ!」
「あーうん……そうだね」
傀薇と合流するまでひたすらヒット&アウェイで乗り切っていた尾白は傀薇のタフネスに感心した。けれど精気を容赦なく吸い取っているところを目撃してなんとも言えない感じになった。君そんなこともできたんだ……ってここだけ見るとどっちが敵かわからない……。
「尾白、わたくしはみんなの救援に向かいますわ」
「あーうん、そうだね。葉隠さんとか心配だな。隠れられてたらいいけど」
「わたくしはさっきの靄たちに散らされたところに戻りますわ。近くに水がありましたの。きっと水難ゾーンが近いですわ。あなたは他の災害ゾーンを」
「うん、気をつけて」
そういって解散すると傀薇は急いだ。靄の男はきっと近くにいるだろう。実態がないのであれば傀薇の個性は効かないが服を着ていた。服を着れるならもしかしたら効くかもしれないと一縷の望みにかけた。
「あら! わたくしが一番最後でしたのね!!」
「手繰さんも……!!」
ツンと拗ねたような顔をして傀薇も合流した。傀薇の先に爆豪や切島、好敵手である轟が先に到着していたのだ。爆豪が締め上げている靄の男に針を飛ばした。個性で身動きができないようによりきつく締め上げておく。
けれど気持ちの悪い化け物が急に動き出し、爆豪を襲う。何も見えなかったそれに傀薇も表情を険しくした。
爆豪を庇ったオールマイトは負傷し、顔を手のオブジェのようなもので覆った敵がオールマイトを殺すという。この敵の目的はオールマイトを殺すこと、最初に口にした通りそれが目的だった。
「3対6だ」
「モヤの弱点はかっちゃんが暴いた……!!」
「わたくしもまだまだぜーんぜんっやれましてよ!!」
「とんでもない奴らだが俺らでオールマイトのサポートすりゃ……撃退出来る!!」
「ダメだ!!! 逃げなさい」
「さっきのは俺がサポート入らなきゃやばかったでしょう」
「それはそれだ轟少年!! ありがとな!!」
轟がオールマイトをサポートしたことに傀薇はむっとジェラシーを感じる。さすが好敵手やりますわね……でも、わたくしだって!! 傀薇は靄男の拘束をきつくした。こいつだけは逃がしてはならないことを理解していたのだ。こいつの個性で現れたのだからこいつの個性で逃げるハズ。逃がすわけにはいかなかった。
そうしてオールマイトが立ち上がる。真正面から怪物と殴り合うその姿に誰もが目が離せなかった。
「ヒーローとは常にピンチをぶち壊していくもの! 敵よこんな言葉を知っているか!!?
そういってオールマイトはショック吸収をなかったことにしてしまった。
あまりにレベルの違うその戦いにヒーローの卵たちは戦慄した。靄男を拘束している傀薇以外が退避しようとする中、それは起きた。
「〜〜〜〜っ! 先ほど精気を谷のように吸いましたのにまだそんな力がありますの!?」
「いやはやいい個性です……けれど私も大人しく捕まるわけにはいかないので……!!」
「手繰さんっ!!」
谷じゃなくて山の間違いである。靄が大きくなる、負けじと傀薇が拘束を強めできる限り精気も吸っているがそれでもすごい力だった。負けるものですかとググっと力を入れる。糸も足してぐるぐるに拘束するが足りない。強い力に掌から糸に沿って切り傷が入る。血がボタボタと滲みだしたそれに爆豪たちも援護してくれようとするが、傀薇の限界のが先だった。糸が切れたのだ。
靄男が手の敵と合流する。撤退しようとするそれがオールマイトに牙をむかんとしたその時、緑谷が駆けだした。
「な……緑谷!!?」
緑谷へと標準が移ったそのとき先生たちプロヒーローたちが駆けつけてくれた。委員長の飯田が使命を全うしたのだった。そうして悪意は去っていった。
ゲート前に集まったあと、傀薇は軽い止血をしてもらい、保健室でリカバリーガールに治癒してもらった。
傀薇は悔しかった。助けるために戻ったのに役に立てなかったことが。雄英に入ってから壁が次から次へと聳え立ってくる。傀薇はぐっと掌を握りしめ「プルスウルトラ……わたくし、伸びしろしかありませんわ……!」と口にした。やはり強い。手繰傀薇は前を向く。悔しさをばねに自分の可能性を信じて。今度はちゃんと果たせるように。
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