R 運動着1話 周回フォーム

ハァ、ハァ……ッ、ハァ……ハァ……!

あっれ、しろ。まだこんなとこにいんの?

エ、エース……!

僕もいるぞ。

デュースまで! 二人ともはやいね……!

まーね。オレたち運動部だし。身体動かすのはわりと好きだしぃ?

僕も走るのは好きだ。風を切る感じがスカッとするんだよな。

まぁ、オレだったら授業で走らされんだから部活まで陸上入ろうとは思わないケド。

何だとエース。お前はいつもそうやって人を馬鹿にするような言い方をだな……。

お? じゃあオレと勝負する? 負けた方が今日の昼飯おごりってことでどうよ?

ノった。陸上部で鍛えたオレの脚を見せてやる!

んじゃそういうことで。
じゃあな、しろ!
じゃあな、しろ!

しろも頑張れよ!

あ、うん……二人とも頑張って……って、は、はやぁ……。
もうあんな遠くにいる。
もうあんな遠くにいる。

って、もしかしてあたしかなり周回遅れてる!? や、やばぁ……。

急がないと……! ハァ……ハァ……ハァ……ッ!
タッタッタッタッ

大丈夫か? しろ。

ジャック……!

ペースが乱れてるな。
おい、まずはリズムを作れ。一定のペースを保つようにして走れば、大分楽になるはずだ。
おい、まずはリズムを作れ。一定のペースを保つようにして走れば、大分楽になるはずだ。

ペ、ペース? こ、こう、かなぁ?

自分がキツ過ぎない程度でいい。無理にペースを速めても後でへばるだけだ。

い、意外……てっきりジャックのことだから、自分の限界を超えろって言うのかと……。

それは俺自身がやることで、お前まで無理にやることじゃねぇだろ。
時間内にバルガス先生のノルマをクリアするだけでもお前には十分大変なんじゃねぇのか。
時間内にバルガス先生のノルマをクリアするだけでもお前には十分大変なんじゃねぇのか。

う……ご、ごもっともで……。

次は腕の振り方だな。腕は斜めに切るんじゃねぇ。肘を90度に曲げて細かく振るんだ。空気抵抗が減る分、前に進みやすい。

はいっ!
タッタッタッタッ

おわ〜! 一気に走りやすくなってる〜!

いいぞ。そのままだ。そのペースなら十分間に合うだろうさ。

ありがとう、ジャック! あたし頑張るね!

おう。俺は先に行ってる。気を抜くと乱れやすいから肘の位置に気を付けろよ。

うんっ! ジャックも頑張って!
タッタッタッタッ

さすがジャック、速いなぁ〜! コツも教えてもらったし、あたしも周回間に合いそう。頑張ろうっと!

お。自主的に周回を増やすとは感心だ! ナーイス筋肉だ。ハウル!

ッス。

……ん? え……!? ジャック、とっくに周回終わってたの……!?

これって……わざわざ教えに来てくれたってことなのかな……?

……ありがとね。ジャック。

よーし、あたしも頑張るぞっと!