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会話文のみ

@高2夏に病院で寒崎兄妹と
「やっほー」
「あ!名前さん!」
「幹ちゃん久しぶりだね」
「わざわざお兄ちゃんのお見舞いに来てくれるなんて!もしかして付き合い始めて…」
「「ない」」
「なーんだぁ…お似合いなのに…(今も息ぴったりだし)」
「気持ちわりー事言うな」
「こんな煩いのはお断りよ」
「こっちだって願い下げだ」
「えー…(名前さんくらいしかお兄ちゃんの貰い手いないと思うんだけど…)」


「ほら幹、下の売店で好きなもん買ってこい」
「え!今?!」
「今だ」
「せっかく名前さんと話せるのに!」
「しばらくいるから幹ちゃんが帰って来てからもゆっくり話そ?」
「名前さんがそう言うなら…」


「さっさと行ってこい!」
「はーい」
「いってらっしゃーい」
「(まあいっか、お兄ちゃんも名前さんと二人で話したい事あるんだろうし。ゆっくり散歩してから戻ろっと)」


「はい、これプリント。こっちはノートのコピー」
「悪いな。お前が来るとは思ってなかった」
「来るつもりサラサラなかったけど皆んなと先生から頼まれたら来るしかないじゃない」
「……だよな」

「(大分痩せてる…そりゃそうか、この自転車馬鹿が自転車乗れなくなったんだから)」
「(いつもの覇気がねぇ…それもそうか、誰も腫れ物を扱うみてぇにしてんだからこいつもそうなんだろうな)」

「いつから来れそうなの」
「来週開けには松葉杖ありきで戻れそうだとさ」
「ふーん」
「……自転車にはもう乗れねぇけどな」
「………」
「(やべぇ、つい弱音が出ちまった…こいつの事だから馬鹿にしやしないだろうけど)」

「所詮、自転車馬鹿は自転車馬鹿なんだから悩んだところで無駄無駄」
「真波ィ…テメェなあ」
「…張り合いないからさっさと戻って来なさいよ」
「………」
「うじうじ引きこもってたら承知しないから」
「………おう」


@高3夏休み帰省で弟と
「姉さん!」
「うわっ…ただいま…」
「おかえり!」
「…なんで玄関にいるの。呼び鈴まだ鳴らしてないんだけど」
「待ってた!」
「えええ…忠犬ハチ公じゃないんだからやめてよ…」

「お姉ちゃんが帰って来るからって朝から煩かったのよ」
「あれお母さん、今日仕事は?」
「名前のために有給もぎ取って来たのよ」
「別に良いのに」
「もうそんな事言わないの。ほら荷物部屋に置いて来ちゃいなさい」
「はーい」
「オレ持つよ!」
「ありがとね」
「お礼はチュウ一つで!」
「やっぱ自分で持つ」
「ええー!やだやだ!オレが持ちたい!」
「あのねえ、チュウって…もう何歳だと思ってんの」
「じゃあホッペでいいから!」
「ちょっと待って、ホッペでいいからってどういうこと?」
「え?なにが?口じゃなくても良いよって…」
「前提がおかしいでしょ、アンタいつもそんな事言ってんの?」
「姉さんだけだよ?」
「(…それはそれでどうなの)」

「お姉ちゃんも山岳もいい加減にしなさい!お姉ちゃんはとっとと荷物置いて手洗って!山岳はお姉ちゃんの邪魔しないの!」
「「はーい」」

「姉さん!」
「…なに?」
「ん!」
「いやいやいや」
「オレ運んだよ?!」
「ほぼ無理やりだけどね?」
「姉さんー!ん!ほら!ホッペで良いから!」
「(この子無防備過ぎて心配だわ)」
「姉さんがしてくれないならオレがしていい?」
「え?」
「(姉さんが悪いんだよ)」

「あら、山岳、どうしたのそのほっぺた」
「えへへへ」
「綺麗な紅葉付けちゃって…またお姉ちゃん怒らせたんでしょう?
ちゃんと冷やしときなさいね」
「はあい」

「お姉ちゃんもあんなに思いっきり叩くことないじゃないの」
「…だって」
「昨日から山岳、お姉ちゃん帰ってくるのすっごく楽しみにしてたんだから少しくらい大目に見てあげなさい」
「ええ…でも」
「お姉ちゃんでしょ」
「……はあい」


@高3冬休み帰省中に弟と
「…えーと…がっくん?」
「………」
「どうしたの?じっとこっち見て」
「………」
「何か私の顔についてる?」
「ううん、ただ姉さんの事考えてた」
「……そう(それはそれでどうなの)」

「姉さん彼氏できた?」
「まあ一応」
「………へぇ?」
「何よ」
「どんな人?性格は?顔は?部活は?同じクラスの人?最近よく姉さんとメールしてる人?それとも前からよく電話かかってくるあの人?それとも大穴の隣の席の人?姉さん少し前まで好きな人いなかったよね?なんで?告白されて迫られたの?何か脅されてるの?どうして?」
「…ちょっと落ち着こう?」
「落ち着けないよ姉さん、姉さんだけの問題じゃないんだから。早く答えて。それとも答えられない何か理由があるの?オレに隠し事?やましい事でもあるの?」
「なっ!ないわよ!っていうか私に答える義務なくない?」
「あるよ、あるに決まってる。オレの姉さんだよ?姉さんの彼氏がどんな人か知りたいし、その人が悪い人だったらどうするの?姉さんの事はなんでも知ってるのに隠し事なんて許さない。それに姉さんがお世話になってるんだから弟としてちゃんと挨拶しておきたいもん」
「……本当に挨拶だけで済むの?」
「えー?姉さん次第だよ」
「(前は暴力事件一歩手前だったなぁ…)」
「姉さん?」
「そういえば昨日別れたんだったなー」
「そうなんだ。じゃあ簡単な挨拶だけにしとくね(姉さんチョロいな)」
「(それでも挨拶はするんだ…)」


@箱学雇われ1年目に東堂と
「この角度はどうだ!」
「おっ麗しいねー」
「このポーズはどうだ!」
「いいよいいよ」
「そうだろうそうだろう!登れる上にトークも切れる美形!山神こと東堂尽八なのだからな!」
「ふふふ可愛い可愛い」
「かっ可愛いとはなんだ!カッコいいと言われるのは分かるが可愛いと言われる様な身に覚えはないぞ!」
「何言ってんの、おばさんから見たら高校生なんて皆んな可愛いく見えるもんよ」
「おばさんではないな!まなみんは可愛らしい顔立ちをしている上に小柄だから高校生にも見える!決しておばさんなどと自分を卑下してはならん!」
「あ、うん…」
「そんなまなみんに少なからず惹かれている者もいるのだから自信を持て!」
「え?」
「まあオレもその「東堂ォ!早く来いヨ!」
「…荒北くんが呼んでるよ?」
「……うむ!行ってくる!(まあ、じっくり攻めるとしよう)」


@箱学雇われ2年目に押しかけた弟と
「あれ?がっくん?なんでいるのぉ?」
「姉さん飲み過ぎだよ、何時だと思ってるの」
「うわぁがっくん寒崎みたーい」
「………ほら靴脱いで」
「んー?」
「メイク落とさないと」
「あははがっくん膝枕してー」
「わあ!ちょっと姉さん!お酒くさい!」

「…姉さん」
「なあに…?」
「姉さんはオレだけの姉さんだよね」
「……んー」
「ならオレの写真だけ撮ってよ、他の人なんか見ないでオレだけ見てよ…」
「……」
「…オレだけの姉さんなのに。他の人に触らないで。誰とも付き合わないで」
「ぅん…」
「このままオレとずっと一緒にいて…」


〜少し詳しい設定〜
ツテで箱根学園に雇われ、写真家兼写真部講師。彼氏ができても弟の妨害によって手をつなぐことすらできない。