なにができるのかと言われればなにもできない。下らないと思いながらもなにもできないでいる自分に嫌気が差した。いくら大人びているからといったってまだ若い、年下の男の子に甘えるなんて。
 嫌なことがあったというよりも、自分が嫌になっただけだけれども、それでもつらいなぁと感じて一番始めに頭に浮かんだのは年下の彼氏だった。
 普段甘やかしているのだから、たまにはいいよね。
 そう自分に言い訳をして呼び出した彼は、怪訝な顔をしてそこに立っていた。挨拶もそこそこに抱き付けば、頭をぽんぽんと叩いて、「ここ、外ですよ」と呆れたような響きで呟く。
 そうだね、と抱きついたままくぐもった声で返せば、ためらった末にうち来ますか、と呟いた声に、頷きで返した。

 彼はまだ大学生だ。そして、一人暮らしをしている。
 だらしのない性格をしているわけではないのでいつ行ったって室内は綺麗に保たれているし、洒落たインテリアなども置いてある。私の部屋の方が汚いくらいだ。
 私の手を引く手は、バレーをしていたというだけあって大きく包んでくれている。彼が鍵を開けるのをぼうっと眺めて、ドアを開いて中に招き入れてくれる腕をそのままに最初に会ったときのようにそのまま抱きついた。
 今度はそのまま抱き締めかえしてくれて、190cm近い彼の身長は私をすっぽりと包み込む。狭い玄関で何をやってるんだ、と思われるだろうけども、もうだめだったのだ。彼は、何も聞かないでただ抱き締めかえしてくれる。
 泣いていないからか、ぽんぽんと叩くわけでもなく、緩く柔く抱き締めかえすだけだ。頭一つ分大きい彼は、私の頭の上に顎をのせて抱き付くよりもすがり付くの方があっているような私に寄り添う。
 しばらくして、ようやく落ち着いてきたような、まだのような、ただ抱き付いていることが恥ずかしいと思えるほど回復した私に気付いたのか中行きましょう、と開いていた鍵を閉めて中へと招いた。鍵がまだ開いたままだったことに申し訳なさと、このまま彼の友人たちが開けてしまっていたら、という羞恥で頭が痛くなる。
 どれだけ回りが見えてないんだ。
「何か飲みますか?」
 私をソファに座らせて、キッチンに立つ彼はどうしてこうしっかりとしているのだろうか。普段からしっかりしているとは思っているけれど、自分が弱ってる時にこうやってしっかりしてくれていると、どうも納得がいかない。年下なのに。
 喉はぺたりとはりつき、泣いてもないのに泣いたような声しか出ないことは明白たった。こくりと頷くことで同意し、そのまま膝を抱えるようにして丸くなる。
 だめだなぁ、甘やかしてもらいたくて会ったのに、実際に甘やかされるとどうも申し訳なくなる。
 これは年上の性なのだろうか? しっかりしなきゃ、そういう気持ちが溢れてくる。
「できましたよ、」
 呆れたような優しいような、曖昧な音で私を起こす彼の手には、ほぼ私専用と化したマグカップ。温かいレモネードは、レモンを絞って、しっかりと蜂蜜をたらし、さらに蜂蜜漬けのレモンが浮いた彼のお手製だ。
 ありがとうの呟きとともに、ゆっくり手にしてまずは両手を暖めた。はぁ、とため息ともとれるような吐息で湯気を揺らし、ゆっくりと口をつける。
「おいしい」
 張り付いていた喉は潤い、すんなりと言葉がもれた。ほっとしたような、呆れたような、そんな瞳を揺らす彼はよかった、と呟く。彼はいつだってさまざまな感情をその瞳に映している気がする。
 ちびちびとマグカップを傾け、少しずつ喉に温かな液体を流し込む。隣に腰掛ける彼は、拳一つ分のスペースをあけてカップを傾けていた。
 敬語が抜けなくても、さん付けで呼ばれていても、距離は近づいてきているのだろうか、と思えば途端にうれしくなるのだから現金なものだ。ああ、精神が不安定だ、わかっている。さっきまで沈んでいたのが、途端に浮き上がるなんて。
 そう思えばまた気分は沈んで。溜息ばかりが口をついた。

 いつのまにか飲み終わっていたカップをデスクに置いた彼は、膝を広げて間を手でたたく。ここに座れという意味なのだろうか、甘えべたな彼が甘えたいときにやるしぐさだ。
 きっと彼は、自分が甘えたいとみせることで私が甘えたいという気持ちを存分に吐き出させてくれるつもりじゃないだろうか。柔らかで不器用な優しさは、年下のはずの彼の余裕を見せられているようでどうしようもなくなる。
 それでも、そうやって甘えてしまわないと、きっとダメなんだろうなとわかっていた。私の肩に頭をのせ、お腹の辺りに腕を回して抱き寄せる彼に、そっと体重をかけた。
 レモネードはまだ温かい。何をするわけでも、何を話すわけでもなくそっと寄り添うだけのこれはレモネード以上にほっと落ち着かせてくれる。優しい気持ちにさせてくれる。かける体重を少しだけ増やして、レモネードをあおった。
 空になったマグカップを彼のカップの隣において、回っている腕に手を伸ばす。レモネードで温められた私の手は、彼の手が少しだけ冷たく感じた。その手を温めるように包めば、包んでいない方の腕が抱き寄せる力を強める。
 ずっとこうしていたいなぁ、そんな思いが頭をよぎった。
 前からではなく、後ろから抱き寄せてくれる腕は、まるで甘えているのは自分ではないと錯覚させてくれているようで。優しいなぁ、と思えば、凝り固まった心はじわじわとほぐれていった。
本当にだめだなぁ、と実感したところで、いつまでもへこんでてもしょうがない、と思えるようになってくる。ありがとうの気持ちを込めてぎゅっと手を握れば、するりと指を絡められ、本当になんでもわかってるかのようなタイミングだなぁと笑えてくるのだ。
「もういいの、」
 呟く程度の声色は、呆れたような響きを持っている。彼はいつだって呆れたようなからかうような音に本心を隠すのだ。大丈夫と答える代わりに、すり、と頬をすり寄せればこめかみに唇が降ってくる。
 耳元やこめかみ、眼鏡の下や頬を掠めていく唇は、熱を生むようなものではなくて。柔らかくくすぐるような、戯れるようなキスだった。眼鏡を外されて、カップの隣へと置く彼は、自分の眼鏡は中々外さないわりに、私の眼鏡ははずしたがる。
 二人分の眼鏡が外れるとスイッチはオンになるのだから、まだ戯れるつもりなのだろう、柔らかく降ってくる唇は目や、鼻、まぶたなどの眼鏡が邪魔をするところばかりに集中していた。くすくすとこみあげる笑いは、くすぐったいのと、眼鏡を外したとこへのキスがおかしいのと両方だった。
 温かい温度をくれる彼に、溺れていく。
 腕に触れた彼が、形のよい眉を寄せて冷た、と呟くものだから自分でも触ってみた。レモネードで温まった手のひらで触れれば、腕に熱を奪われるかの様な冷たさに思わずすぐに離してしまう。こんなに冷たくなっているなんて思わなかった。
 ピーと電子音が鳴り響く。
「ちょうどお風呂も沸いたみたいだし、あったまってきてください」
 パジャマ代わりにはなにか出しときますから。そう続けて額に唇を寄せると、私を立たせた。いつの間に彼の中で泊まらせることが決定していたのか、さっぱりわからないが、ありがたくお風呂をいただくことにした。

****

 ワンルームのわりに広い浴槽は彼ほどの大きさがあったらこれでもきっと狭いのだろうと思わざるを得ない。ワンルームでこれなら万々歳だとは思うけど。きっとこういった広目のところを選んだのだろうなぁ、と思うと微笑ましくなる。
 相当冷えていたのか、少し熱いと感じるほどのお湯は身体をほぐしていくのがわかった。物理的にほぐれれば、心もそれに倣ってほぐれていくと聞いたことがある気がするが、本当なのかもしれない。
 彼には感謝してもし足りないかもしれないなぁ、なんて呑気なことを考えた。疲れたついでに明日は有給を取り、三連休と併せて四連休にしたので、彼の好きなショートケーキのおいしい少し遠いお店につれていってあげるのもいいかもしれない。わざわざ行くだけの価値はあれど、なかなか難しい位置なのでほとんど行く機会はないのだけれど。
 つれていったら、きっと柔らかく瞳を緩ませてくれるのだろう。彼は明日講義や部活があるのだろうか。というか唐突に呼びたしてしまってなし崩し的に泊まることになってしまったけれど、予定があったらどうしよう。
 こんなことにも気が回らないなんて、どれだけ動転してたのだろう。
 私にしてはとてもゆっくりと湯船につかり、のんびりとお風呂をでた。バスタオルの隣に彼のTシャツがおいてあって、これを寝巻に貸してくれるらしい。彼とは20cm以上も差があるからか、Tシャツ一枚がワンピースのように着れるし、下のジャージまで借りるほど寒くはなかった。
 相変わらず大きいなぁ、と思う彼だけれど、こうやって着る物を借りると際立ってわかる気がする。自分がいかにちっぽけか、なんとなく物悲しくなるのだ。それでも大切にしてくれる彼には、感謝してもし足りない。
 髪を軽くまとめ、ぺたぺたと居住空間へ向かおうと脱衣所をでると――すぐに玄関なのだが――彼がそこで至極イラついた声を出していた。
「……蛍くん?」
 そっと声を出してから玄関に誰か人がいることに気づく。さすがにこの格好は知らない人に見られてよい格好ではない。
 ぱっと振り返った彼は、気まずげにこちらを見たあと、玄関の誰かを横からねめつけるように声をだした。
「ともかく。なんで僕の家知ってるのか知らないけど迷惑だから帰って」
 佳織さんはベッド行っててください、とこちらに向かって困ったように微笑む彼は、困っていると言うよりも苛ついているようだった。なんで僕の家知ってるのか知らないけどと彼は言ったのか?
 ここに来たことのない人がやすやすと入れるようなところではないと思う。普段の彼なら断ることや追いやることに私を使うことが多い。向こうの羞恥心を煽るわけだ。
 今日、それをやらないのは私が弱って甘えたいのがわかっているからか、と思えば申し訳ない気持ちになる。誰かはわからないけれど、家を特定するのはよくないと思うなぁ、と少し怖いと思いながら。
「……蛍くんも早く来てね、」
 言外に玄関の客に早く帰れと言っているとわかる音で言えば、彼は苦さを含まずに淡く微笑んだ。めずらしいなと思うと同時に、はやく来てくれればいいなぁ、とゆっくりと思う。
 もう弱ってない、と思ったけれど、甘えたい気持ちはまだ残っているらしい。

 彼のベッドは広い。大きいというよりも広いという言葉がぴったりのベッドは、身長がある彼らしいチョイスだと思う。
 私が一緒に寝ても狭さを感じないのはいいが、私の部屋に泊まるときにはシングルのベッドにはとてもじゃないが二人で寝られないのだから困ったものだ。身長はあっても細いから大丈夫だと思ったのに、狭いといわれてしまえば仕方がない。
 ベッドサイドには間接照明と、小さなコンポが置いてある。照明をつけ、コンポの電源を入れた。そのまま入っていたCDを再生する。聞き覚えがある、と思ったら私が前に置いていったものだったらしい。色々なバージョンや、様々な楽器で演奏されたパッヘルベルのカノンが収録されているものだ。
 流れ出したのは、管弦バージョン。やわらかい音がゆっくり染み渡っていく。間接照明のあたたかい光と、カノンの管弦のやわらかい音が相まって、私を癒すためのような空間が出来上がった。
 ベッドの上には、枕と一緒にすこし大きめのクッションがある。そのクッションを抱えて、ヘッドボードに寄りかかるように腰かけて目を瞑った。クッションに顔を寄せれば、彼の匂いがふわりとして。ドキドキするよりも、ああ落ち着くなぁと感じる。
 少しうとうとっとし始めた頃だろうか、ガチャリ、と鍵をかける音がした。ずいぶんと長かったように感じるが、実際にはそうでもないのかもしれない。閉じかけてる瞼をゆるゆると持ち上げると憎々しげにため息をつく彼がこちらに向かっていた。
「寝てました?」
 ああ声に棘が滲んでる。よっぽど疲れたのかな、と思いながら頭を横に振った。もうほんとヤダ、そう呟きながらベッドに横になる彼の頭をそっと撫でる。
「ありがと、」
 そっと呟けば、僕がしたくてしたことなので、とやっぱり呟くように返ってきた。枕の隣に腰かけていたので枕に彼の頭があって撫でやすいが、彼が無遠慮に距離をつめるのは珍しい。いつの間に彼のベッドサイドに眼鏡が置かれていた。横になるのには邪魔になるけれど。
 ふっと伸ばされた手のひらが彼とは反対側の頬を捉える。その手に導かれるように唇を寄せた。触れるだけのキスは、すぐに離れる。
 至近距離で見つめる瞳はキスをする前よりも柔らかくなっていた。彼の右手が私の左頬をなぜる。
 この体勢はきついなぁ、と思うとすぐに横になっていいですよ、と言われるのだから、彼は私専用のエスパーか何かなのかもしれない。クッションをそのままに横になれば、するりとクッションをとりあげられて抱き寄せられた。
 彼が甘えているのか、私が甘やかされているのかわからないこれは、でも私たちにはいいのかもしれない。
「蛍くん、明日と三連休のご予定は?」
 ふわふわとしたままいたい気持ちも強いが、聞いておかないと明日起きた時に困るのは自分だ。抱きしめたまま髪を撫ぜる彼は、明日の昼にゼミがあるだけです、と教えてくれる。お昼ならまあ、終わる時間にもよるけれど連れて行けるかな。それとも明後日のほうがいいかな。
 少し遠いけれどショートケーキのおいしいお店、といえばピクリと反応する彼がかわいいと思いながら、行きたいのだけれど一緒に行かないかとあくまで私主体に誘う。私は明日休み取ったから明日も行けるんだけど、明日と明後日とどっちがいいかな。瞳を覗くように聞けば、明日、と言われた。
 そんなに行きたいのかな、と思えばかわいくて仕方ない。
「できればでいいんで、大学まで迎えに来てもらえますか」
 確かに、彼の通っている大学はこことお店の間に位置しているからこっちまで戻ってくるよりは効率がいい。じゃあ迎えにいくね、と笑えば気まずげに視線をそらして面倒なのをかわすためですいません、と謝った。
 そんなの別にいいのに、どうしたのだろうか。さっきの、ともらす彼は額をくっつけて揺らいだまま私の瞳を覗く。
「ゼミの同期なんですけど、なんかうるさくて。迷惑だっていっても聞かないし。今日僕が佳織さんを呼んでたこと聞いてるし、明日も顔見せてくれたら引いてくれるかなーとか思って……」
 言い回しから女の子なのだということはわかって。わりと冷たい言い方をしていたように感じたのだが、めげないとはなかなかハートが強いみたいだなぁ、と他人事のように感じた。彼がこんなに辟易しているのも珍しいな、と思ったけれども冷たくしても離れていかないから疲れているのだとわかるとかわいそうになる。
 確かに贔屓目を除いても格好いいし、少し冷めたように構えるその姿は素敵に映るのかもしれない。
「使えるだけ、使えばいいよ」
 彼女なんだし、とはプライドが邪魔して言えないけど。それでも十分伝わったようで、やわらかく額に唇を寄せた。今日は、と私を抱き寄せてつぶやく彼に、なんだろう、と思って耳を傾ければ。
「佳織さんが珍しく僕に甘えてくれたのに、それを放置して対処しなきゃいけないのがすごく嫌で」
 ぎょっとした。やっぱり甘えてるってわかってるのか、と思えばもう、年下なのにうまーく甘やかしたりして。なんなんだろう、ずるい。
 そんな私の様子を見てもっと甘えてくれていいんですよってすこし笑うから。恥ずかしくなって彼の胸元に頭を埋める。
「存分に甘やかしたいんですよ。年上だからっていつもしっかりしてなくたっていいんです」
 私の髪を梳いて、そのまま髪に唇を寄せる彼はゆっくりと言葉を選ぶようにして言う。
「……僕は、佳織さんの彼氏です。年下で、まだまだ子供で。それでも、佳織さんの彼氏、なんですから」
 もっと頼ってください、甘えてください。そう言う彼の声は柔くて優しくて、でもつらそうで。うん、と頷くしかできなかった。
 彼は年下だと言うことを、私が年上だということ以上になにか感じていたのかもしれないな、とこのとき初めて感じた気がする。私は、もしかしたら年上だということを必要以上に自分に課していたのかもしれないと気付いた。
 ただの女として彼のそばにいてもいいのかもしれない。付き合い初めてから結構経ったのにもかかわらず、そんなことにも気づけないなんて、彼に教えられるなんて、やっぱり私よりも彼の方が精神年齢的には上なのかもしれないな、と感じた。

 彼の腕の中でぎゅっと彼に抱き付いて、ねだるように顔を上げる。私の髪をすいていた手がそっと後頭部に添えられて、でも彼が顔を近付けるようにして唇が重なった。
 柔らかく重なる唇は、回数を重ねるたびに熱を生んで、吐息に色が混じる。重なるだけの唇は、色の混じった二人分の吐息が混じり合うことを引き金に、啄むようなキスへと変化した。上唇を柔らかく食む彼の下唇を優しく食む。
 彼の腕の中で折り畳んでいたはずの腕は、いつの間にか彼の背中側のシャツをつかんでいた。後頭部へと回された手とは逆の手が私の腰を引き寄せる。
 唇の内側の粘膜が重なって、ゾクゾクっとした快感が背中を駆け抜けた。彼の大きな手が触れている腰の部分が、熱い。色付いた吐息が、さらに熱を帯びる。彼の舌が食まれた上唇を丹念に舐めあげ、吐息に声が混じった。
 瞬間に開いた唇に、するりと舌が侵入する。歯列をなぞり、私の舌に舌をこすり合わせ、からませて吸い上げられる。鼻にかかったような声が漏れて、自分で自分の羞恥をあおる。
 ぎゅっと彼の背中に回した腕に力を込めると、後頭部に回されていた手が首筋を撫ぜるように動いた。
「んん……っ」
 腰を引き寄せる腕は熱くて、彼の触れる場所全部が熱を持つ。リップ音をあげて離れた唇に、呼吸が整わないまま彼を見上げた。どこもかしこも熱くて、でももっと彼と熱を共有したい。
 そう思えば自然と頬が緩んで、熱のこもった彼の瞳に映るのはどこかおかしいけれど、それでも自分だけだった。
「佳織さん、」
 焦がしそうな瞳は私だけを映して、私の全てを飲み込みそうな唇から愛の言葉がこぼれた。ぶつかった眼差しは、絡み合ったままほどけない。笑い出したいような、泣きたいような、それでも真剣な顔をやめずに絡み合う視線は。

甘え下手と甘やかし上手

(突然) (火花となって散った)