「ゆき、好きって言って」
「ん゙っ!?なんすかいきなり!?」
「言ってよ、ねえ」
「……アンタ、珍しく落ち込んでます? いつも無駄に自信満々なのに」
「無駄にって言うなよ。……雪成、言ってってば」
「……はぁ。なんなんすかもう。……好きですよ、アンタのこと。好きじゃなきゃ毎日毎日あんな理不尽に付き合ってねーよ、アンタが笑ってくれるからやってんだよ、わかってんだろ」
「うん……わかってる。わかってるけど、なんか、無性に聞きたくなった。だってゆき、言ってくれないじゃん」
「アンタだっていわないだろーが! なんなんだ、情緒不安定な女子高生か、付き合いたてのカップルか!」
「そんなんじゃないってわかってるくせに。……今日は、暑いけど一緒に寝よ。暑いの嫌ならエアコンかけるから」
「アンタのどやられて起きたとき声でなくなりますよ。……別に、暑くたって寒くたって、アンタと一緒にいればそれでいいって、知ってるんでしょう」
「……うん。ゆき、だいすき」
「はいはい、オレもすきですよ」

back