「おまえなんなのそれ」
「は? ひゃにひゃっふは?」
「放してから喋れよ」
「あ、すんません。……で、何がっすか?」
「グローブ咥えてはめるそれだよ!!」
「だって片手塞がってるじゃないすか。少しくらい行儀悪くても許してくださいよ」
「行儀が悪い顔とかじゃない! かっこいいのがむかつく!  なんだおまえ!」
「なんでキレてんすか……でもへへっ、あんたこういうの好きなんすね」
「にやついてんじゃねーよくっそわたしと身長ほぼ同じくせして……」
「にやつきもしますって、あんたかっこいいなんてめったに言ってくれないじゃないすか。あと身長は関係ないっす」
「あーむかつく……かっこいい……すき」
「は!? ちょ、もう一回!」
「は? なんでだよ、嫌だよ」
「好きなんてもっとめったに言われねえ!」
「あーもーはいはいすきすきすきすきすきすき……これで満足か」
「壊れたオモチャか! 直してもらえなくて同じ言葉しかでなくなったオモチャか! ……でもキスしたくなったんで」
ちゅ
「……っおまえほんとそゆとこクソエリートだよな……」
「ホメ言葉として受け取っときますよ」

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