「ごめ、見ないで、すぐいつものわたしになるから、ごめん、」
 そうやって泣くプロデューサーちゃんはただの女の人で――バカな俺はかける言葉のひとつすら浮かばなかった。慰めることも、泣かせてあげることもできない自分がまだただの子供だと、思い知ったのだ。

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