「はじめて会った時、似てるなって思った」
 実際は似ているのではなくてそのものだったわけだけれど。
「なににですか?」
きょとりと視線を寄越す様は全く似ていなくて笑みがこぼれる。完全無欠、かっこよくて頼れるヒーロー。それだけじゃないのはもちろん知っているけれどそれでもプロデューサーは俺のヒーローだった。
「ヒーローそのものに、だよ」
 ただ、自分のヒーローがたった一人の自分だけのヒロインになるとは全く思っていなかったんだけどな!

back