キョロキョロと事務所を見回して、お目当てがまだいないことを確認したオレはすとんとソファに座った。背もたれに頭を乗せて、すこしだけ、と思って目を閉じて次に目を開けたときには窓からみえる外は真っ暗だった。
 びっくりして立ち上がろうとしたら、右側にかかるあたたかい重みに気付いてそっと力を抜く。オレが寝てるのをみて風邪引くと思って毛布かけてくれて、きっと一休みって隣に座ったら寝ちゃったんだろう。すごくうれしくて──毛布をプロデューサーちゃんにもかけて、もう一度目をつぶった。

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