少しずつ増える嬉しいことに頬がゆるむ。例えばパンケーキを食べに行くのに誘ってくれた、だとか、車の助手席に乗せてくれた、だとか、そんな些細なこと。わたしにはひどく嬉しいことだけれど、きっとあくのさんにとってはなんてことないから──きっと、忘れてしまうだろう。

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