ぱちんとはぜて消えたのは、夢だった。
 はぜたその瞬間、全てがなくなった。泡となって消えたのではない。なくなったのだ。もともと、泡だったのかもしれない。でもそんなこと、全く知らなかったのだから、どうしようもなかった。
 思っていたことも、願っていたことも、事実があったことは認識できても熱を思い出せない。ぱちんとはぜたその一瞬だけは、これまでのどの瞬間よりも熱と衝撃を感じたけれど。いまはもう、ぱちんではなくするりと溶けて消えたような気さえする。
 それでも僕の中に、たしかに存在していた。それは、嘘じゃないんだ。


ぱちん、するり