夜が来た。月がのぼり、ゆっくりと空の色が浸食され、数多の星が輝き、世界が夜に染まってゆく。
空の色が変わり、夜が来たばかりだというのに、どうしてかじりじりと朝が来ることに怯えていた。夜は、あっという間に過ぎてゆく。だからいつだって、夜が明け、陽が昇るのが恐ろしい。
古の化け物でもあるまい、まさか陽にあたったからといって灰になって消えるわけでも、溶けるわけでもない。それでもいつだって恐ろしかった。この身が陽に照らされるのに、視線に、怯えるしかない。だから、朝が怖い。
いつだって夜が来ると、安心すると同時に恐ろしくなるんだ。
夜が来る