じりじりと後退した。対峙していたい気持ちとは裏腹に、足が勝手に動いていく。手にはじっとりと汗をかいて、口はどんどんと渇いていった。
 ただ、視線だけ離さない。後退する気はないのだと、視線だけが物語る。ただ、体は完全に逃げていた。
 どうしようもないこともある、だなんて納得だけは、絶対にしたくない。僕は、意思を貫きたかった。


意思