これは夢だ。においも感触も味もない。それなのに、どうしたって現実と同じようなことをしているのだろう。
 くふくふと幸せそうに笑うその姿は見ている方まで幸せにするようなのに、それが僕の隣でないだけでどうしてこんなに苦しいのだろう。夢なのだから、僕の隣で笑っていてくれたっていいのに。抱きしめたいだなんて贅沢は言わない。その、幸せそうな笑顔を浮かべて僕の隣に立っていてくれればいいのに。いつだって君は僕ではない誰かの隣で幸せそうに笑っているんだ。
 これは夢だ。夢も希望もない、だなんて言葉はきっと嘘だ。夢なのに、僕はこんなにも苦しいのだから。


夢も希望も、