振り返ることはできなかった。オレの後ろに迫った脅威は一人では対処できる気がしなくて。引きつる唇に歪む頬にあたたかさを感じるような熱はなくて、そっと手をとって熱を共有するように強く握った。ねえいつものように笑って、大丈夫だと言って。ずっとここに、そばにいるから。

君が目覚めるまでは。