「かーずー」
「なーに?」
「なんでもなーい!」
 くふふ、と笑うすみーに、こうして名前を呼ばれただけなのが何度目かもわからないほど、名前を呼ばれていた。ひどく楽しそうなので、思わずなんで、なんてこぼれる。あ、もちろん嫌な訳じゃないんだけどね!? なんて慌てて弁解を付け足したのをみたすみーは、一瞬きょとん、としたあと、はにかんで爆弾を落とした。
「だって、だいすきなひとの名前って、何度だっていーっぱい呼びたくなるものでしょ〜?」

名前を呼びたい