同窓会、そう同窓会だ。あのメンバーで飲んで(もうみんな飲めるようになっただなんて驚きだ!)飲みすぎて。バカやった、と僕も思う。影山に介抱される日が来るなんて、それもまた馬鹿な。
 僕のうちの前まで送ってくれた影山は、呆れたような顔で馬鹿だなって少しだけ笑った。君、いつの間にそんな優しい顔で笑うようになったの。ああ酔っぱらっている、そう、僕は酔っぱらっているのだ。
 だからだ、ほらもう大丈夫だろ、って僕を離した影山に寂しいと思ってしまったのは。ぜったい。にやりと笑って、僕の頭をぐしゃっとかき回す影山は、惚れたダロと頭をはたいて踵を返した。オヤスミ。そう残した夜の空気は、酔った体に冷たく心地よかったはずなのにいつの間にか熱くなっていて、ああ僕ってこんなに馬鹿だったんだな。笑えない、そうつぶやいたはずの声は軽く震えて、まるで笑っているように響いた。

「惚れた?」