御霊部が、とうとうおとりつぶしになってしまった。
ぼくは、普通の学生に戻る。
いや、戻るという表現は正しくない。
ぼくが普通の学生だった時代がないからだ。
ぼくは、物心がついたときから、御霊部にはいって鎮魂するんだと思っていたし、御霊部に骨をうずめる覚悟だった。
でもそれでもなくなった。
どうしてと思う気持ちがないと言ったらうそになるが、納得は、できている。
仕方ないとも思っている。
でも、あいつとの

たったひとつの、唯一の繋がりだったのに。

(もう、会う理由すらない)(会ったら会ったで喧嘩ばかりだけどそれでも)(会えないよりは)