うーん、と唸ったあいつは、どこからどうみても健康体。
それがどうして周りの人間が気にするような事態になったのか、さっぱりわからなかった。
ぼくは頭をひねる一方なのに、それを全く気にしないようにへにょりと笑ってベッドにすわるあいつはいったいなんなんだかわからない。 
ぼくだって忙しいんだ、といい加減席を立とうとすれば、手首をがっしりとつかまれた。
「とりあえず隣にいてよ、」
そういって困ったような笑顔を見せるあいつに、ぼくはもう一度腰を下ろした。

とりあえず隣にいてよ

(座り直してやる必要なんてないのに、)(ぼくもいい加減お人よしだ)