おねーちゃん何作ってるの?
そうきけば、その小さな女の子はお星さまだよ!あなたも一緒に作ろう!とむらさきいろのおりがみを渡してきた。
じいちゃんのようにおれをへんなめでみないそのおんなのこは、ふしぎそうにつくらないの?とくびをかしげた。
つ、つくる!とあわてたようにいえば、はい、とえがおでおりがみをくれた。
おんなのこがつくるのをおしえてくれて、たどたどしくつくってみれば、たしょういびつなおほしさまができあがった。
これはあげるね!とじぶんでおったきれいな(それはおれのとくらべてで、すこしゆがんでいた)おほしさまをくれた。
うちにかえってふたつならべておけば、とくになにもないのにほこらしい気分になった。

…っていうのを思い出して、自分の部屋をひっくり返してさがしてみた。
すると、色褪せた星が出てきて、自分の世界を閉じてしまっていたころにもすっとしみるような話が合ったんだな、というようなことを思った。

…という話を月子にしたら、月子はきょとん、としたあとふにゃっとわらって、どうしたのかときけば、なんでもなーいと笑った。
その小さな女の子が月子だったらいいのに、とそう思って星をまた部屋へとしまった。

おりがみのおほしさま