嘲笑

「得体の知れない恐怖?」せせら笑いが耳を打つ。目に見えた嘲笑に抱くのは憤怒でも虚しさでもない、遣る瀬無い想いだけだ。「この臆病者め」誰かが詰る。誰かだって?そうやってまた知らないふりをする。目の前で俺を笑うのは、耳元で俺を詰るのは、紛れもなく自分自身じゃないか。

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